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特殊壺づくりに挑戦してみませんか?

考古博の古代体験講座をご案内します。(受付中-お問い合わせ先などは後ほど)

今年の土器づくり講座のなかで最もテクニックが必要な講座です。

その名も「特殊壺づくり」

赤穂市の有年原・田中(うねはら・たなか)遺跡の墳丘墓(ふんきゅうぼ)の溝から出土した

弥生時代後期の壺をモデルに製作します。

この土器はお墓に供えられていたもので、

普段使いの壺に比べて丁寧につくられ、また装飾に富んでいます。

死者を葬るときの祭祀に使われた、“特殊”な壺なのです。

その土器をつくってみようというのがこの講座です。

現在指導にあたる当館の土器グループのメンバーが見本の土器を作っています。

ちょっとだけ、紹介しますね。


土器の実測図(設計図面のようなものです)
左半分に外側の特徴、右半分に断面と内側の特徴が記入
されています。
実測図を横に置いて成形していきます。


手元のアップ

口縁部に施された
渦巻紋、鋸歯紋(きょしもん)、刺突紋(しとつもん)
体部(胴体の部分)に施された
凸帯(とったい)棒状浮紋(ぼうじょうふもん)など
これが完成品(見本です)
焼成前のもの
大きさはこれくらいです。
実物の1/2の縮尺になります。

この講座は、まだ空きがあります。

挑戦したいとお考えの方は、学習支援課までお申し込みください。

講座名:「連続講座!特殊壺づくり」

日時:2月2日(土)と9日(土) 10:00~15:00の2日間(1日では完成しませんので・・)

受講料は2,000円(2日分)となります。

2日間かけて製作するので根気がいりますが、完成したときの感激はひとしおです。

土器は暫く乾燥させたあと焼成(博物館の窯で)します。3月頃できあがります。

参加申し込みの先の電話番号は079-437-5564です。

お待ちしてま~す!




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