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11月 10, 2019の投稿を表示しています

赤米の脱穀

10月16日に蓮池小学校の児童が稲刈りをした古代米などの脱穀作業を行いました。 (稲刈りの様子はこちら→ http://koukohaku.blogspot.com/2019/10/blog-post_17.html ) 約20日間天日干しされた多くの稲穂。 食べられるようになるには結構時間がかかりそうです。 「脱穀」とは稲の穂から米をはずす作業です。 干した稲穂を渡し、手際よく脱穀機に入れていきます。 袋には脱穀された米がたまっていきます。 たくさんたまりますように。  脱穀ずみの藁は田んぼの端に円形に積み上げていきます。 風に飛び散らないよう踏み固めている様子。 この藁は燃やすなどして処分します。 稲刈りをした後の株に新しく稲が育っています。 こういうのを「ひこばえ(蘖)」と言うそうで、来年の田んぼの肥やしにもなります。 収穫した米です。約150㎏になりました。 去年が約130㎏でしたので、ちょっとだけ豊作です。 これで今年の田んぼでの作業は終了です。 来年どんな米が育つかな? 楽しみです。

特別展関連講演会「古墳時代の船」

特別展「埴輪の世界」も折り返し地点に近づいた10月27日(日)、 特別展関連講演会 第2弾「古墳時代の船」を開催しました。 講師は当館学芸課長の中村 弘がつとめました。 袴狭遺跡(豊岡市)の発掘調査を担当し、出土品整理では 船団を線刻した古墳時代前期の板状木製品を確認しました。 当館のテーマ展示室にある全長11mの準構造船「ひぼこ」の 復元プロジェクトも中心メンバーとして関わりました。 はじめに開館時の「ひぼこ」造船のエピソードとともに、 船の基本的な構造を説明しました。 「ひぼこ」は、袴狭遺跡出土の板状木製品に描かれた船を 復元したもの。全国の遺跡から出土した古墳時代の船や 船形埴輪などをもとに復元した「準構造船」で、進水から 日本海での航海実験を重ねたのち展示室に運び入れるまでの ダイナミックな話でした。 一本の木をくりぬいて作る「丸木舟」が一番古い船の形 ですが、丸木舟のように船底をつくって、その上に木を 組んで船体をつくるものを「準構造船」といいます。 板を組んでも、つなぎ目から水が漏れない技術ができて、 船体すべてを板で組み立てる「構造船」が生まれました。  古墳時代の「準構造船」は、船の先端が上下に分かれる 二股型(二体成形型)と分れていない一体型(一体成形型)の2種類が あるとのことでした。 *   *   * 余談ですが…と途中で、面白い資料の紹介も。 当館の石野名誉館長が、松岳山古墳(大阪府柏原市)の墳頂にある石を、 「準構造船を模した船形石槨で、手前の石は竪板だ!」と言っておりますが、 さて、皆さんはどう思われますか? *   *   * いよいよ話題は、古墳や遺物から見える船形埴輪の役割と 古墳時代の人々が、「あの世」をどんなイメージでとらえ、 船にどんな思いを託したか?という話になりました。 船形埴輪は、1つの古墳から1体または2体程度しか見つ からず、造出や前方後円墳のくびれ部、墳頂部など、祭礼 を行ったと考えられる場所から多く出土する特徴があります。 一方、水があった周濠に置かれていたとは限らないため、船団の 交易などを表現したとするよりも、「死者の魂をあの世に送る」 象徴として古墳にたてられたと理

淡路島日本遺産展と報道機関への「記者発表」

令和元年11月9日(土)から、淡路島日本遺産委員会と連携して 展覧会「古代淡路島の海人と交流」を開催しています。 銅鐸など貴重な青銅器が数多く出土している淡路。 「『古事記』の冒頭を飾る「国生みの島・淡路」 〜古代国家を支えた海人の営み〜」として、 日本遺産の認定を受けました。 そのストーリーの主人公となったのが、 「海人(あま)」とよばれた、古代の淡路島に暮らす人々です。 彼らは、当時の先端技術だった「鉄」を鍛え、 お祭りに用いられた赤い顔料「朱」をつくり、 海からの恵みを活かした「塩」づくりなどで、 古代の歴史に大きな役割を果たしました。 *   *   * 展示スタートにあわせて、メイン会場である洲本市立淡路文化史料館で、 報道機関の皆さんへの「記者発表」がありました。 展示会に先立って、ねらいや見どころを、記者の方々に説明する機会。 今回はその様子についても、あわせてご紹介しましょう。 列品作業を終え、整った会場へ。 まずは、展示会のねらいや、展示品の様子について説明します。 手前の土器は当館が収蔵している、下内膳遺跡(洲本市)出土の壺。 弥生時代中頃(今から2100年前)に大阪湾をわたって淡路に運ばれ、 展示会に合わせて、再び淡路へと里帰りしています。 当館から淡路に里帰りしている展示品をもう一つ。 写真は下加茂遺跡(洲本市)で出土した木の杓子。 台所で使われる杓子と、形がよく似ていませんか?。 表面があざやかな赤なのは、「朱」が塗られているから。 丁寧に作られている様子も、 ぜひ実物でお確かめください。 展示を解説するボードはイラストを多く使って、 親しんでいただけるよう工夫しました。 これは、淡路の豊かな自然の中で暮らしていた海人の様子。 ご家族みなさんで、楽しんで見学いただけます。 *   *   * 全体の説明が終わると、記者さんたちは、展示室や並ぶ遺物を写真撮影。 ちょうど、銅鐸をのぞき込んでいる様子を撮影しているところ。 遺物を見ている様子などは、会場の雰囲気とともに 展示品の大きさが伝わる「決め手の一枚!」になるそうです。 こうして記者発表が終了、お疲れさまでした。 記者発

秋晴れの大中遺跡まつり レポート(2)

お待たせしました! 11月2日(土)に開催された「大中遺跡まつり」の レポート第2弾をお届けします( 第1弾はこちら )。 *  *  * まつりにあわせて当館では「古代体験フェスティバル」と題し、 さまざまな 古代体験メニューを楽しんでいただきました。 関西・関東 ・九州・台湾から多くの施設にご参加いただきました。 各ブースの施設名と体験メニューを、一気にご紹介します ! 朝来市埋蔵文化財センター「古代あさご館」【兵庫県】 「水鳥形埴輪のレザーキーホルダーづくり」 小野市立好古館 【兵庫県】 「播州そろばんキーホルダーづくり」 高崎市立かみつけの里博物館【群馬県】 「はにわのおめん・ペーパークラフトをつくろう!」 高槻市立今城塚古代歴史館【大阪府】 「ペーパクラフトの冠づくり」 八尾市立しおんじやま古墳学習館【大阪府】 「発掘体験ボックスで楽しもう!」 淡路市教育委員会【兵庫県】 「鍛冶(かじ)体験」 兵庫陶芸美術館【兵庫県】 「オーブン絵付け体験」 西宮市立郷土資料館【兵庫県】 「 古墳・石室の職人になろう」 西脇市郷土資料館【兵庫県】 「勾玉消しゴムをつくろう!」 明石市立文化博物館【兵庫県】 「缶バッジつくり体験」 加古川市立少年自然の家【兵庫県】 「小型望遠鏡による天体観測・ 小刀による竹とんぼ工作」 新北市十三行博物館【 台湾】 「台湾先住民の服装文化体験」 九州国立博物館【福岡県】 「つくってみよう!鬼瓦」 関西大学考古学研究室【大阪府】 「古代の遷仏(せんぶつ)・瓦作り体験」 などなど。ほかにも、多くの団体がご参加いただき、 大勢の方にお楽しみいただきました。 スペースの関係で、一気にご紹介しました。 ご参加いただいた団体の皆さま、ありがとうございました。 *  *  * そして、最後に。 ご来場いただいた皆さん、ありがとうございました。

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