当館内の図書室「考古学情報プラザ」の前にあるらせん階段を下り、地下1階に行くと、「バックヤード見学デッキ」や、「収蔵展示」の戸棚の奥にある窓から、地下2階にある博物館のバックヤードをのぞき見ることができます。 「考古学情報プラザ」前の地下へ降りるところ 「バックヤード見学デッキ」 収蔵展示とその左奥の収蔵庫 さて、「バックヤード」って何でしょう? 英語の辞書(デジタル大辞泉)をひいてみると 1 裏庭 2 背景、バックグラウンド 3 店舗内で、売り場ではない場所。倉庫や作業場、調理場など。 とありますが、ここでは、3の意味です(店舗ではないですが)。 当館のバックヤードには、たくさんの出土品が詰まった収蔵庫や、出土品の復元・実測といった整理作業をするスペースが広がっているのです。 収蔵庫 出土品の作業がのぞけるデッキ 当館の地下2階では、 ①出土品の土の洗い流し(洗浄) ②破片を並べて組み合わせ(接合) ③もとの形にもどす(復元) ③細かく観察して図面を書く(実測) ④写真の撮影(写真撮影) ⑤そのままでは形を保てない金属器や木製品の保存処理 といった、地道な作業を積み重ね、 ⑥原稿執筆、編集作業 を経て、遺跡ごとに「報告書」という形で発掘調査の成果を公開します。 そして、 ⑦きちんとした台帳づくり ⑧収蔵庫に収納 までの作業を行っています。 発掘では莫大な量の土器や石器、金属器、木製品が出土しますが、常設展示や収蔵展示に並んでいるのはほんの一部。それ以外は、氷山の海に沈んでいる部分のように大量の資料がバックヤードに控えていて、特別展や企画展で皆さんに見てもらえる機会を待っています。 また、発掘当初は何だかよくわからなかった小さな破片が、その後の研究の進展によって、貴重な資料の一部であることがわかったり、たくさんの資料と比較検討することによって、地域の歴史や人々の暮らしの一面を明らかにする手がかりとなったりもします。 「Staff Only」の向こう側・・・ こうした博物館の裏側は、収蔵展示の奥の扉に書かれているようにいつもは「Staff Only」(関係者以外入れません)ですが、この扉を開けて特別に見学できる機会...
弥生の村、史跡大中遺跡に隣接したフィールドミュージアムです。