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6月 25, 2023の投稿を表示しています

ほったんのなぜなぜ?教えてコーナー ⑥ 縄文時代の食事

    (ほったん) 狩りと漁は迫力があったね。次は植物か。 うわー。いろいろな種類の木の実があるよ。 (学芸員) 縄文時代の食べ物というと狩りのイメージが大きいけれど、 発掘調査の結果、今では、縄文人は植物性の食べ物を主として食べていて、肉や魚などの動物性のものは副としていたと考えられているよ。 縄文時代は今よりも気温が高く、豊かな森が発達していたので、シイやカシなどのドングリのなる木がたくさん生えていたんだ。 このドングリは縄文人にとって大切な食料だったんだ。 ドングリはとっても堅いのに、縄文人は歯が丈夫だったんだね。ボクならアゴが痛くなっちゃうよ。   ドングリはそのまま食べるのではなくて、石皿とすり石を使ってすりつぶし、アクを抜いたあと、他の木の実や肉などと混ぜて練り上げたものを火であぶり、クッキー状にして食べていたみたいなんだ。 「縄文クッキー」は縄文人たちにとってはお菓子ではなく、今のごはんやパンにあたる主食だったんだね。 これはトライやるウイークの時に生徒さんたちが縄文クッキーを作っていたときの様子だよ。           こちらが完成品。この後、みんなでしっかり試食したよ。   今のクッキーとは見た目が違うけれど、ちゃんと食べることができるんだね。すごいなあ。ボクも一緒に作りたかったよ。   縄文人が好んで利用したのはイチイガシなんだ。イチイガシは今でも公園や神社によく植えられていて、縄文人はイチイガシの実をたくさんひろってきて、村のはずれの湿地に掘った穴の中に保存していたんだ。 淡路島の佃(つくだ)遺跡では、ドングリがつまった貯蔵穴も発見されているよ。 考古博物館のとなりにある 大中遺跡公園の森は縄文時代の次の時代にあたる弥生時代を再現したものなんだ。この森にもドングリがいっぱい植えられているよ。 そうなんだー。では早速探検してみよう。 本当だ。森の中に説明板が置いてある。 へー、普通の森だと思っていたけれど、ここは弥生時代の景色ということなんだね。                    これはヤマモモの木だって。あっちはオニグルミ、それにクリの木もある。 今はまだ木の実ができていないので残念。 ところで、火で焼く以外にも料理方法が あったのかな?   もちろん。以前に、ほったんは博物館の入口にたく

半年に一度のお祓い「ひとがた流し」

  今年も「ひとがた流し」の時期がやってきました。 6月 30 日は「夏越しの大祓(なごしのおおはらえ)」といって1年の前半のなかで心身にたまった厄を祓い、残り半年間の無病息災を祈る行事です。 「大祓」は6月と12月の年二回行われます。今回は夏越しの大祓ということで、前半の厄払いです。   考古博では平成20年から続く夏の恒例行事で、現在は当館のボランティア団体「ひょうご考古楽倶楽部」が主催で寸劇を交えた楽しい解説での体験イベントが開催されています。   人形(ひとがた)とは、人の形をした木のことで、 古代では自然災害や疫病などの災いは、自分や周りの人の行いが招いた穢(けが) れ〔 厄や罪という言い方もされる〕によって起こると信じられており、人々は折々に、自分の身についた悪いものを “ ひとがた ” に移し、身代わりとして水に流すことによって、穢れが消えると考えていました。この行事はその後、陰陽師たちにより広められ、今でも紙の人形を使って神社などで行われています。   イベントでは、ひとがた流しの前に平安時代の文献「延喜式」に基づき、宮殿の中で行われていた儀式を行います。ボランティアさん扮する中臣(なかとみ)が「大祓詞(おおはらえのことば)」を唱え、儀式は完了です。          会場内にいたお子さんも劇に参加してくれました。小学4年生だそうですが、協力依頼の言葉に一番に手を上げて大役を引き受けてくれました。 この積極性があれば、あらゆる厄払いができるに違いありません。 さあ、いよいよ「ひとがた流し」の開始です。 儀式後に配られた、人のかたちをした木の板に、顔を描いていきます。 自分の顔でもいいし、病気の人の顔を思い浮かべてその人の顔を描いてもいいようです。 うまく描けているかな。   描けた人から屋外へ出ましょう。 榊(さかき)の葉が入ったきれいな水で手を清めます。   祓いどころで「お祓い」を受けます。 お祓いが済んだら、脇にある祭壇に向かって一礼をします。   では、ひとがたを流しに館敷地内に復元された溝に向かいます。   自分のなかの悪いものをひとがたに移すため、ひとがたをなでて、それから「ふうっ」と息をふきかけます。 これで、悪いものがひとがたに移りました。祈りを込めて流しましょう。

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