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8月 4, 2019の投稿を表示しています

バックヤード見学ツアー こどもスペシャルツアー

小学生限定の、バックヤード見学ツアー こどもスペシャルーツアーを実施しました。 子供たちに実際の作業を体験してもらう特別版です。 最初に体験する仕事について、発掘体験コーナーで説明がありました。 発掘して、調査して、遺物を保管して、記録をして…という一連の作業があることを知ってもらいました。 この扉の向こう側が バックヤードです。楽しみですね。 まず、地下2階の写真撮影室に入りました。 「まが玉」「どうたく」「はにわ」の3班に分かれて、遺物になった気分で撮影の様子を見てもらいました。 この写真は、ツアーの記念としてプレゼントします。 体験も3班に分かれて3つの体験をしてもらいます。 ここでは土器の複合・補強を体験します。 土器の破片を根気よくつなぎ合わせます。 刷毛で破片を磨いたり、ボンドで貼りつけたりします。 体験の2つ目は拓本の製作です。 昔のお金(古銭 寛永通宝など)を使います。 いろんなお金の表面の模様を紙に墨で写しとります。 どんな模様が写るでしょうか。きれいに写せるといいですね。 3つ目の体験を行う保存処理室の様子です。 博物館のバックヤード見学デッキからは、こんな感じで作業の様子を見ることができます。(平日の9時30分~12時と13時から15時半) 木片の表面処理をしています。木片の白い色はトレハロースという砂糖に似た粉を溶かした液が乾いたものです。高温のスチームクリーナーできれいにします。 錆びだらけになった鉄を処理する作業です。 実際に使う道具に触れながら、どんなことをするか説明を受けます。 これは貴重な体験ですね。 2時間にわたるバックヤード体験ツアー、無事終了です。 みんな楽しかったと言ってくれました。 感想やアンケートにも答えてくれました。 この中に将来考古博で働いてくれる子がいてくれると嬉しいですね。 通常のバックヤード見学ツアーは8月21日(水)と、8月28日(水)にも行われます。各日とも13時30分~14時20分、14時30分~15時20分の2回実施で、13時から受け付けています。 体験はあり

企画展関連講演会「畿内からみた弥生・古墳時代の壱岐」

暑さも盛りの8月3日(土)、 企画展「壱岐の古代文化」関連講演会第2弾として、 「畿内からみた弥生・古墳時代の壱岐」を開催しました。 講師は、当館の和田晴吾館長です。 この日も会場は満員です。 はじめに、館長が壱岐島の調査に訪れた際に撮影した写真をスライドで 紹介しながら、壱岐島の風土について説明がありました。 その位置が、東アジアにおける壱岐の重要性を表している、とのこと。 今回の企画展で展示中の遺物を中心に、多様な出土品から 弥生~古墳時代の 一支国の交流について探っていきます。 日本の弥生時代、朝鮮半島にあった三韓や楽浪で使われていたものと 共通する特徴の土器をはじめ、中国大陸で作られたとみられる青銅製の 鏡 やガラス製のトンボ玉など多様な遺物が出土している原の辻遺跡。 東アジアの交易拠点と考えられるこの遺跡では、天秤ばかりの錘=権(けん) が 出土、この時代から交易の場で天秤を使っていたことがわかります。  また五銖銭(ごしゅせん)や貨泉(かせん)といった中国の貨幣も 出土していますが、今のように売り買いで使われたのではなく、 銅製品の素材の交易品として持ち込まれたと考えられています。 さらに西日本各地から運ばれた土器も多く出土し、 九州や瀬戸内の土器とともに、近畿地方で使われていた土器も見つかっています。 一支国が幅広い交流をしていたことがわかります。 海に囲まれた壱岐の漁撈文化について、触れられました。 生産の拠点と考えられるカラカミ遺跡では、鯨の骨を使ったアワビオコシや 鉄のヤスなど、潜って魚を捕る道具が数多く出土しています。 また、大阪湾周辺で出現し、弥生時代の終わりごろに西方へ広まっていった棒状の土錘が原の辻遺跡から出土するなど、ここでも畿内との交流がみられます。  続いて、古墳時代の壱岐の様子について、説明が移ります。 5世紀後半の大塚山古墳に始まって6世紀後半から7世紀初頭に盛期むかえる 壱岐には280基あまりの古墳があり、横穴式石室に注目して紹介されました。 基本は中国北朝の影響を受けた九州系石室が使われますが、 7世紀ごろに畿内で多くみられる石室と 共通するものが現れ、棺の使用も確

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