古代の人々が暮らしの中から生み出した技や工夫を、 わかりやすく、楽しみながら学ぶ“古代体験講座”。 1月19日の講座では「砂型で銅鏡づくり」にチャレンジしていただきました。 はじめに学芸員から「銅鏡って何?」という説明がありました。 銅鏡とは一般的に青銅(銅とスズなどの合金)でつくられた鏡のことを言い、 中国では約3700年前につくられ始め、日本には約2200年前の弥生時代に伝わりました。 今回は銅よりも低い温度で溶ける金属を使って、古代の鏡のつくり方を体験します。 まず 溶かした金属を流し込む型( 鋳型)を砂で作ります。 砂は、水を混ぜてほどよいやわらかさに準備しておきます。 枠の中央に元型にする銅鏡を置き、周りに砂を少しずつ入れていきます。 鏡が中央から 動かないように注意しながら作業します。 今度は枠を抑えながら、砂を棒で押し固めます。 この作業でうまく鏡がつくれるか?決まります! 枠いっぱいまで砂を入れてしっかり固めます。 当て板をかぶせて慎重に裏返し、 砂型から元型をはずしたら「鋳型」の完成です。 当館ボランティアのサポートのもと、 溶けた金属を鋳型へ流し込みます。 熱い金属が飛ぶ危険があるので、グローブやゴーグルなどを着けて十分に注意しながら作業します。 鋳型から取り出した鏡です。 手でさわれる温度に下がったら、ハサミやヤスリを使って 鏡の周りのはみ出した部分を取って、形を整えます。 この鏡は内側の円弧が花のように見えるので「内行花文鏡」と呼ばれるものです。 あとはひたすら、「鏡面」を磨いていきます。 顔を映す平らな方を「鏡面」と呼び、 いろんな紋様がある方が「背面」です。 鏡面磨きは忍耐がいりますが、一番重要な作業です。 きれいに磨くと、ピカピカに輝いて、像が映るので、 みんな一生懸命に磨いていきます。 完成しました! 鋳型から、一から作った鏡なので、愛着がわきますね。 古代の銅鏡に興味を持たれた方、ぜひ当館の加西分館「古代鏡展示館」にも足を運んでください。 300面を超える古代中国鏡の中から選りすぐりの鏡を展示しています。 現在、企画展「龍...
弥生の村、史跡大中遺跡に隣接したフィールドミュージアムです。