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6月 30, 2019の投稿を表示しています

一足先に、展示替えーメインホール展示

特別展が終わって、次の企画展「壱岐の古代文化ー海をめぐる生業と交流」に 向けた準備を進めている考古博物館ですが、メインホールでは7月1日から 新しい展示が登場しました。 考古博物館に収蔵されている何万点の資料の中から、 2ヶ月の期間限定で選りすぐりの”逸品”を展示しています。 今回登場したのは、尼崎市の東武庫遺跡で出土した壺です。 弥生時代には棺の周りに方形や円形の溝で区切った「周溝墓」が 数多くみられ、溝の中からは葬られた人にお供えされた土器など が出土します。この壷は、今から約2400年前の弥生時代の前期に 造られた周溝墓の溝から、見つかりました。  この土器は、日本が弥生時代だったころ朝鮮半島で使われていた 「無文土器」の特徴を供えています。外面にヘラや櫛で文様描く 弥生土器とは異なり、文様のない素朴な外面をしています。  東武庫遺跡で見つかったこの壺は、形も無文土器と一致します。 遠く海をわたって朝鮮半島からもたらされたのか?  日本で無文土器のつくりかたによってつくられたものか? はわかりませんが、土器を供えられた人が朝鮮半島とつながり を持っていたことを示す遺物です。 *   *   *  意外なほど素朴な佇まいですが、いまから約2400年前の 「海を越えた交流」をうかがわせる東武庫遺跡の無文土器。 遥かな時間と空間の広がりを感じるこの遺物は、8月31日まで メインホールで展示しています。ぜひ、ご覧ください。

古代のお祓い「ひとがた流し」が開催されました

午前中まで降っていた雨があがって、 梅雨の晴れ間の広がった6月30日(日)、 ひょうご考古楽倶楽部による夏恒例の体験イベント「ひとがた流し」が開催されました。 むかしから夏に向かうこの時期には「名越の祓(なごしのはらえ)」といって、 心身にたまった厄を祓い、残り半年間の無病息災を願う行事が行われてきました。 神話に登場する儀式に由来するこの行事、現在でも各地で行われています。 毎年この時期に古代の祓をもとにした「ひとがた流し」を実施しています。 まず、「ひとがた」とはどういうものか、創作劇をとおして紹介します。 脚本・出演は、もちろんひょうご考古楽倶楽部の皆さん。  人前でお話することは慣れている皆さんですが、舞台の上で少し緊張気味です。 劇の主役である「天皇」と「ヒメミコ」役は、 ご両親と一緒に明石市から参加してくださった 林ゆうと君と、こうめちゃんの兄妹に演じていただきました。 素晴らしい演技に、会場から大きな拍手がおくられました。 劇が終わったあとは、いよいよ「ひとがた」づくり。 木で作られた札に自分の顔を描き(病気をしている親しい人でもよいとのこと)、 ふーっと息を吹きかけて厄をひとがたに移し、川に流します。 自分のひとがたが出来たら、 手を洗い清め、お祓いをうけて、いざ、小川へ! 雨に恵まれ水かさが増したおかげで、勢いよく流れます。 「みんなで一緒に流すよ、せーの!」 本日ご参加くださった皆さん、そして、このブログをごらんの皆さんが 残りの半年も元気に過ごせますように。

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