7月26日(水)と8月2日(水)に、「バックヤード見学ツアー」を開催しました。
普段は見ることができない、博物館の舞台裏へご案内するイベントです。
毎年夏休み期間中に開催していますが、8月9日(水)と23日(水)にも実施しますので、当日の様子をご覧いただき、ご興味を持たれた方はぜひご参加ください。
① 土器の修復(接合・復元)
② 図化(実測)
③ 金属器や木器などの保存処理
④ 写真撮影
バックヤード見学ツアーでは、普段このような窓越しでしか見ることができない、下のフロアーに降りて、実際に行っている作業を間近にご覧いただくことができます。
〈B1階 見学デッキからの様子〉
では、出発しましょう!
① 土器の修復(接合・復元)
はじめに「遺物整理室」を見学します。(公財)兵庫県まちづくり技術センター埋蔵文化財調査部の皆さんが迎えてくださいました。
発掘調査現場で地中から出土した土器の破片などは、土を落とす下洗いをした後、この部屋へ運び込まれます。
広げられた破片の数に、見学している皆さんから驚きの声が上がります。
最初に、水洗いの後は出土位置の情報を記号化し、全ての破片に記入します。その後、元の形になるよう組み立て接着剤で固定していきます。
破片が足りない箇所はモルタルで補強して、完全な形に復元していきます。
まるで、立体のジグソーパズルのようです。
② 図化(実測)
次に復元した遺物(出土品)を、図化する作業を御覧いただきました。
最初は手書き、そのあとにパソコンを使ってトレース〔原図を写し書きした製図〕します。できあがったデジタル図面はきれいにレイアウトして、発掘調査を行った記録”発掘調査報告書”に掲載します。
③ 金属器や木器などの保存処理
続いて資料室の見学です。
遺物のX線撮影(レントゲン)、赤外線撮影などを行う部屋です。
普段、目にすることのない機械がいっぱい並んでいます。
肉眼では見えない文字など、貴重な情報が隠れていないか、細部まで確認します。
④写真撮影
修復のすんだ遺物を、写真撮影室で撮影します。
この写真も、トレースした図面とともに報告書に掲載しますよ。
その後・・・(保管)
こうしてバックヤードで修復され、記録をとった遺物は、温度や湿度を一定に保った収蔵庫で大切に保管します。たくさん積まれたコンテナには、出土した遺跡名のラベルが貼ってあります。
博物館の舞台裏探検、いかがでしたか?
地中から出土したものが博物館の展示ケースに並ぶまでに、様々な工程があることをご紹介しました。
バックヤード見学ツアーは、8月9日(水)と23日(水)にも行います。1日2回(13:30~14:30~)実施しますので、夏休みのご予定にぜひ加えてくださいね。
(受付時間など、詳しくは【こちら】の当館ホームページをご覧ください)
皆さまのご参加、お待ちしております!