スキップしてメイン コンテンツに移動

令和6年度の古代体験(講座)がはじまりました。「縄文のブレスレット」

 

令和6年度の講座型の古代体験がはじまりました。


本日の体験は「縄文のブレスレット」の作製で春季特別展「動物と考古学」と関連した講座となっています。


 

最初に講師の忍澤成視(東京大学大気海洋研究所 特任研究員)さんから解説がありました。

今日の作業を簡単に説明すると、①貝殻に穴を開ける、②穴を広げて大きくする、③穴の内側を削って腕に通しても痛くないようにする、この3工程です。


「なんだ、簡単そうだな」と思った人、大きな間違いです!

貝殻って実は壊れやすいものなんです。作業はていねいに慎重に進めていく必要があります。


しかも、作業も縄文時代の再現ですから道具は石や鹿の角を使います。現代の金槌やキリ、ヤスリでも硬い貝殻を加工するのは難しいのですが、無事に完成させることができるかな。



今日使う貝殻は「ベンケイガイ」です。水深3~20mの海の砂地や砂泥地に生息している二枚貝で色は茶褐色、大きさは7~8センチくらいになります。

深いところに生息しているため、潮干狩りのように採取するのではなく、荒天時に浜に打ち上げられたものを採っていたようです。



縄文人は貝殻の中心部分を削って作った腕飾り(ブレスレット:考古学では「貝輪」と呼んでいます)を女性を象徴するアクセサリーとして使用していました。

特にベンケイガイは貝殻のサイズ、かたち、重さ、硬さ、数量などが貝輪として必要な要素を全て備えていたので、縄文時代後期以降の遺跡からは全国各地で発見されており「大流行」していたようです。

 


春の特別展「動物と考古学」でも貝輪を展示していますので、ぜひご覧ください。


西広貝塚(千葉県市原市)縄文時代 市原市教育委員会蔵

貝輪のほか垂飾(ペンダントとしてぶら下げる飾り)、髪針(ヘアピン)なども展示しています。



小丸山古墳群(姫路市)古墳時代 姫路市教育委員会蔵

兵庫県内でも発掘されています。巻貝製の腕輪で、埋葬された人の腕に付けられたまま発見されました。




お話は以上です。

お待たせしました。それでは、縄文人の気持ちになって作業開始です!

今日は天気も快晴ということで作業場は屋外に移して、気持ちよく製作に入りました。




まずは、最初に石で貝殻に穴を開けるところから。穴を開ける場所が重要です。

緊張しましたが、力加減もバッチリ。無事に開けることが出来ました。



穴を広げていく作業です。もう少しで手首まで入るかな。

この作業に使っている長い棒はなんでしょうか?

実はこれが鹿の角なんです。思ったより重くて叩く作業にはいい感じです。



次に広げた穴の内側のギザギザをなめらかにしていきます。

石でこすっていきますが、石といっても、最初の穴をあける時のスベスベした石とはちがい、こちらの方はザラザラした削るための石で用途によって道具の使い分けをしています。



苦労の甲斐があり、貝輪の完成です!

貝殻自体の模様が活かせた美しいブレスレットができあがりました。






今日はブレスレットでしたが、これからも ”まが玉” ”はにわ” ”藍の染め物” 等々いろいろな製作体験や遺跡ウォークなどの講座が目白押しです。お楽しみに!!


◎令和6年度の体験講座を含めたイベント一覧です。

   イベントガイド

  

◎体験講座の詳細と申込みはこちら。今なら6月実施分の申込みに間に合います。


 











 

このブログの人気の投稿

あなたは縄文人? 弥生人?

人の顔形はさまざま! 顔の輪郭、髪の毛、眉の形、目・まぶた・鼻・口の形は各人ちがいますが、 これらのパーツも縄文人に多い形、弥生人に多い形があります さて、あなたは 縄文人? 弥生人? まずは「自分の顔をつくってみよう」 縄文顔:四角い顔、太い眉、どんぐりまなこ、二重のまぶた、広がった鼻、分厚い唇、毛深い 弥生顔:面長顔、細い眉、切れ長の目、一重のまぶた、小さな鼻、薄い唇、ひげが薄い まず自分の顔をつくってみましょう これらのパーツをつかって・・・ 自分の顔をつくってみましょう そして、左のページを持ち上げ、右の顔に被せるように折りたたみます そして開いてみると 左に顔が移りましたが、 緑 と 橙色 のパーツに 緑は縄文人 橙は弥生人 各パーツが混じっています 現代人は 縄文人的な要素 と 弥生人的要素 が混じっているのです。 中国大陸や朝鮮半島などから各時代に渡来し、混血し、今の日本人になったと考えられます 「自分の顔をつくってみよう」 は 考古博テーマ展示室「人」のコーナーにあります 是非自分の顔をつくって、試してみてください!

明石駅・西明石駅のむかし

特別展「鉄道がきた!ー舟運・海運・馬車道・鉄道ー」 写真展 協力:西日本旅客鉄道株式会社神戸支社 明石駅・西明石駅のむかしの写真があります 明石駅・西明石駅のむかし 昭和9年の明石駅 昭和30年代前半の明石駅 昭和39年の明石駅 昭和47年の西明石駅(新幹線) 西明石駅の在来線と新幹線(昭和47年) 大阪ー神戸間開通140年記念写真展 是非ご覧ください 【お知らせ】 11月1日(土)10:00~16:00 兵庫県立考古博物館とその周辺を会場に 全国古代体験フェスティバル 2014を開催 雨天決行! ---------------------------------------------------------------------- 大阪ー神戸間開業140周年記念写真展 協力:西日本旅客鉄道株式会社神戸支社 11月30日(日)まで 1階エントランスホール ---------------------------------------------------------------------- 次回の特別展講演会 11月8日(土)13:30~15:00 「山陰山陽連絡鉄道敷設計画と播磨・境ルートの検証」 小西 伸彦 (吉備国際大学外国語学部准教授) ---------------------------------------------------------------------- 11月15・16日(土・日) 15日:12:00~15:30 16日:10:00~15:30    ミニSLやミニ特急列車に乗ろう!(ミニ鉄道走行会)    協力:OSライブスティームクラブ 兵庫県立考古博物館 体験広場にて    ※別途観覧券要・開始30分前から整理券配布・お一人様2回まで    ※小雨決行(天候により中止になる場合があります)。 駅そば・駅弁販売     ~駅弁の掛け紙は復刻デザイン!~    姫路名物駅そば、駅弁...

#自宅でも考古博 23 「型式の移り変わり」

  当館では考古学の成果だけではなく、考古学での「考え方」についても、さりげなく展示しています。東エントランスを入ったところにある「ときのギャラリー」もそうですが、「発掘ひろば」にもそうした展示があります。  「発掘ひろば」の左奥、壁に丸い水筒のような須恵器が四つ並んでいます。これは古墳時代の「提瓶」(ていへい)と呼ばれる須恵器で、型式の移り変わりを実感していただくための展示です。  考古学では、型式の移り変わりを考える際にポイントとなる「ルジメント」という考え方があります。もともとは生物学の用語で、日本語では「痕跡器官」となります。例えば、人の尾てい骨のように、昔は機能していても、現在は退化して、痕跡のみとなっている器官の事です。  提瓶はこの「ルジメント」が判りやすいものですが、それにあたるのはどの部分でしょうか? 提瓶の型式変化    肩の部分に注目してください。右から丸い輪が両方についているもの、輪ではなく鉤状の突起が付いているもの、ボタン状になっているもの、何もついてないものと変化しているのが分かると思います。  これは提げるための紐を結ぶための部分が、その機能が失われることによって、時期が新しくなるにしたがって、退化していくことを示しています。つまり、展示でいうと右から左にかけて、型式が新しくなるということです。  でも、変化の方向としては「提げるという機能が追加されていくという変化(左から右)でもいいのでは?」というツッコミが入りそうです。実は高校の授業で提瓶を使って、ルジメントの説明をしたことがあるのですが、2回の授業とも生徒の圧倒的多数がそういう意見でした。  では、変化の方向を決めるのは何かを再度考えてみます。機能が追加されていく方向に変化するのであれば、紐がひっかけられないボタン状の段階は必要ありませんよね。したがって、型式が変化する方向は右から左ということになるのです。  ルジメントについて、何となくわかっていただけたでしょうか?実際の型式変化については、ルジメントだけではなく、層位学の考え方(古いものが新しいものより深い地層から出土する)なども加味しています。この考え方についても、「発掘ひろば」で紹介していますので、ご確認ください。  ところで、提瓶の変化はどうして起こる...

過去の記事一覧

もっと見る