8月は、まが玉づくりに関する古代体験講座が3つもあります。
8月5日(土)はその第1弾にあたる「キラリ!ガラスまが玉づくり」でした。
はじめに、学芸員からガラスの歴史について説明がありました。
「ガラスは今から2000年くらい前の弥生時代、お米づくりがはじまったころに中国から伝わりました。輸入したガラスを溶かしてまが玉などをつくっていました。聖徳太子が活躍した飛鳥時代になると、日本産の原料ができ、自分の国でガラスがつくられるようになります。」
意外と古くからガラスってあったんですね。
お勉強が終わったら、つくりかたを教えてくださる当館ボランティア“ひょうご考古楽倶楽部”の皆さんにバトンタッチです。
まず、粘土でガラスを入れる「鋳型(いがた)」をつくります。後で自分のものだと分かるように、粘土の裏側に目印をつけたら、外に持っていきます。
外気温36度の暑い中、ボランティアさんが炉に火をたいて待ってくださっていました。
20分ほど炉に入れて、鋳型を焼き固めます。
炉のなかは、なんと700度を超す高温になっているそうです。
鋳型が冷めたら、先をまるくした木の棒などを使って、ガラスをのせる面をなめらかにし、まが玉ができあがった時に首から下げる紐を通す穴をあけます。
そのあと、白い離型剤(りけいざい)を塗ります。離型剤というのは型から製品をスムーズに、はずすために使用される薬剤のことです。
この時、さきほど開けた穴の部分をふさいでしまわないように、粘土で作った栓をします。
離型剤が乾いたら、粒ガラスを置きます。たっぷりのせてくださいね。
ガラスをのせおわったら、外にある炉へ入れて、ガラスを溶かしていきます。
下の写真は、炉に入れる直前です。
となり同士のガラスがひっつかないように気を配りながら、のせていきます。
炉のなかの温度は、さらに温度を上げて800度で保ちます。
青いガラス粒が溶け出す頃には緑色、完全に溶けた時には黒っぽい赤になります。
徐々に冷めだすと、また緑色になり、温度が下がるにつれて、青色に戻ります。
まだ熱いガラスを取り出し、急に冷めないように消石灰のなかに埋めて40分ほど待ちます。
さあ、ここまで出来たら、あとはひたすら、ガラスを磨くだけです。
ピカピカになるまでがんばってくださいね。
こんなにきれいなガラスまが玉ができました。
夏のアクセサリーに使ってくださいね。
歴史の勉強にも、理科の勉強にもなります。その上、こんなキラキラの自作アクセサリーまで作れるんです。
古代体験講座たのしいですよ!
また、他の材質を使ったまが玉づくりもご紹介させていただきます。