(ほったん)
この前見たナウマン象の狩りは3万年前のものだったけど、こちらは弓矢を使って狩りをしてるよ。
(学芸員)
およそ8~6,000年前の縄文時代になると、気候が暖かくなって、シカやイノシシ、ウサギなどの中型、小型の動物たちに変わっていったんだ(ベルクマンの法則)。
彼らは動きが素早いのでヤリではなかなか仕留めることができなかったんだ。だから何とか素早い動きに対応できるようにと弓矢が発明されたんだ。
なるほどね。弓矢だと素早く発射できるし、ヤリは1本しか持てないけれど、弓矢は矢をたくさん用意していればいっぱい打てるからね。
でも、縄文人はどうやって弓矢を作ったのかな?
先をとがらせた小さな石(やじり)をつけた矢を、木で作った弓でとばしていたんだ。この男の人が持っている弓矢はイヌガヤの木を使った弓とカシの木を使った矢でできているんだ。矢の先には香川県や奈良県でとれるサヌカイトという石や、ガラスのようにするどい黒曜石などが使われているよ。
この展示にあるようにヤジリの形にもいろんな種類があるんだ。
へー ふつうの石に見えるけど、遠くから運んできたんだね。
あれ、子どもが犬を抱いているけれど、この頃も犬をペットとして飼っていたの?
この時代ではペットとして可愛がるだけじゃなくて、狩りの時の大事なパートナーとしてかつやくしていたんだ。
だから、とても大切にされていて、死んでしまったら人間と同じように犬のためにお墓を作ったりしているよ。
犬は昔から人間の大切な友だちだったんだね。