(ほったん)
土器について勉強したし、次は早速展示室に行ってみよう。
ここは、テーマ展示室といって、「人」「環境」「社会」「交流」の4つのテーマごとに兵庫県内の遺跡から出土した古い資料の展示や新しく発表された研究の結果が模型や映像などでわかりやすく並んでいるみたいだよ。
これがナウマン象!やっぱりでっかい。でもおかしいなぁ さっき兵庫県内に関係したものが展示されていると書いてあったけど、日本にゾウはいないよ。間違っているんじゃないの?
(学芸員)
いや、昔は日本にもゾウがいたんだよ。これは今から3万年も前の様子なんだ。日本は今は島国だけど長い地球の歴史の中で、何度か他の大陸とつながっていた時期があったんだ。
気候が今とぜんぜんちがっていたので海面が低下し、瀬戸内海は川のように細かったんだ。
(ほったん)
ゾウがいたくらいだから、相当暑かったんだね。
ところが反対にとっても寒かったんだ。九州でおこった火山の大爆発によって火山灰が西日本を覆い、人々はきびしい寒さを智恵を共有して乗りこえたんだ。
なるほど、狩りをしている人たちを見てみると動物の毛皮を着ていて、ヤリの先っぽには石が付いている。
このヤリの先には「チャート」という石でつくられた石器が付けられているよ。このチャートは、加工するのが難しく思うように割れなかったので小さい石器しか作れなかったんだ。でも、この表を見てわかるように時代が進むと先のとがったものやいろいろな種類が増えて狩りの道具も進歩してきているのがわかるね。