昨年度は、12月にヴァイオリンコンサートとして開催しました「こうこはくロビーコンサート」、今年度は3月19日にフルートとピアノの協演で、 “風薫る春のしらべ” と題して開催しました。
このロビーコンサートは、新型コロナウイルス感染症の影響により、公演等の中止が相次ぐ中、県民の鑑賞機会を確保するとともに、県内の新進・若手アーティストに活動の場を提供することを目的として(公財)兵庫県芸術文化協会が経費の一部を負担して実施するものです。
拍手に迎えられて、鮮やかな白と赤のドレスでお二人が登場されました。
司会者の紹介に深く一礼された後、すぐに演奏が始まりました。春のしらべにぴったりの『早春賦』を聴かせてくださいました。
フルートを演奏してくださる春本亜美(はるもと あみ)さん。
姫路市のご出身で、現在は博物館の地元、播磨町にお住まいです。
相愛大学音楽学部音楽学科在学中にはオーディションによりオーケストラに3年間所属し、卒業後は各新人演奏会や数々のコンクールで実績を積まれました。
現在は、音楽事務所に所属し、結婚式やイベントでの演奏、NHKトアステーション出演の他、自ら企画してコンサートを開催されています。また、AMI MUSIC SCHOOLを主宰し、後進の指導にも励んでらっしゃいます。
ピアノを演奏してくださる加門祐香里(かもん ゆかり)さん。
京都市立芸術大学を経て大阪音楽大学大学院ピアノ研究室を卒業されたあと、京都ピアノコンクール金賞、フッペル鳥栖ピアノコンクール優勝、東京新人演奏会優秀賞、横浜音楽国際コンクールF.リスト賞受賞など様々なコンクールで入賞され、国内外でアカデミーやコンクールに参加し、研鑽を積まれました。ソロに限らず、アンサンブル、重奏、伴奏などの演奏活動を行いながら、湊川短期大学非常勤講師として後進の指導をされています。
「これは、フルートより1オクターブ高い音が出る “ピッコロ” という楽器です。」そう言って、目の前に掲げてくださいました。
「あまり音を聞かれたことがないんじゃないかと思いまして持ってきました。次はこのピッコロの演奏を聴いてください」と、4曲目は『アルプス一万尺』を演奏してくださいました。
短い曲なので、一度繰り返した後、急にピアノの伴奏が速くなり3回目を、そしてさらにテンポが速くなり4回目と、楽しく演奏してくださいました。
テンポが変わってあれっという表情の春本さんを、笑顔で見ている加門さん、お二人の掛け合い的な演奏は、明るい曲の雰囲気にマッチして楽しそうでした。
その後にもう1曲ピッコロで『エンターテナー』を聴かせてくださいました。
お二人は演奏プログラムを決めずに、その場の雰囲気やお客様の様子で曲を選択されるそうです。
あっという間のラストの曲は、みんなが知ってる懐かしい曲のメドレーです。
『ふるさと』『もみじ』『はるよこい』」『こいのぼり』『かたつむり』『雪やこんこん』・・・、たくさん聴かせてくださいました。
最後の演奏が終わって、拍手が鳴りやみません。『アメージンググレース』と『愛の賛歌』のメドレーでアンコールに応えてくださいました。