当館の無料ゾーン中央を飾る「メインホール展示」。
特別展や企画展にちなんだ資料や、学芸員イチオシの収蔵品などを
展示しています。
企画展「金銀銅の考古学」の閉幕後に、
次の特別展にあわせた品へと展示替えをしました。
今回展示したのは、三田城跡から出土した戦国時代後半のベトナム陶器の長胴甕(ちょうどうがめ)です。
釉薬のかからない焼締め陶器で、口縁部は短く直立し、肩はあまり張らず、
底部に向かって緩やかにすぼまっています。
戦国時代には唐物(中国製の陶磁器)に加えて、
朝鮮や東南アジアの陶磁器が茶器を中心に輸入されるようになります。
この壺もそのひとつであり、ベトナムでは穀物や水を入れる日常雑器でしたが、
日本では葉茶壺として珍重されました。
より見やすい位置へと微調整をして、
解説パネルを設置すると、作業完了です。
展示は10月末までの予定です。メインホール展示は無料でご覧いただけますので、
お近くにお越しの際はどうぞお立寄りください。