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これ何?珉平焼「終戦記念日に想う」

兵庫県教育委員会が発掘調査した「珉平焼窯跡」

江戸時代から近現代まで窯業が続いている
その中で
第二次世界大戦時の珉平焼の様子を表す遺物がある

磁器製の耐酸バルブなど
戦時下には金属の代用品として「磁器」が使われました
「佐野式」と記されています

明治時代以降の華やかな色合いの陶器類
珉平焼(淡陶社)は概ね大正時代で陶器の生産に終止符をうちます


明治30年ごろから昭和10年代のタイルなど
明治・大正時代は陶器生産と併行してタイル生産が盛んになりました
中央から左は明治時代の湿式タイル 右側は明治41年以降の乾式タイル


第二次世界大戦が始まった頃にはタイルは贅沢品として生産が著しく制限され、
ついには生産はストップ
耐酸バルブなどの軍需製品の生産にとってかわりました

その後のタイル生産は昭和22年ごろから再開されたようです
輸出向けに生産されたタイルは米軍(GHQ)統制下のもと
「MADE IN OCCUPIED JAPAN」
が記されることになります

淡路島の窯業にもこんな戦前・戦中・戦後の歴史が見えます


珉平焼・タイル・耐酸バルブ「佐野式」などの情報は
兵庫県立考古博物館
深井明比古まで
akihiko_fukai@pref.hyogo.lg.jp



【お知らせ】

トレカの配布について今、発掘体験すると
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古代人オンステージ
8月16日(土)13:30~15:00 無料
古代人に扮したスタッフが楽しいパフォーマンスを繰り広げます




夏休み中の体験講座

自由研究に活用!
8月30日(土)本格勾玉づくりに挑戦!
現在、若干の余裕があります

当館学習支援課 079-437-5564にご確認ください
下記ホームページもご覧ください
講演会
兵庫五国の考古学
8月23日(土)13:30~15:00
(入場整理券配布13:00)
淡路国の城と官兵衛の足跡
講師 金田 匡史(洲本市教育委員会)
当日受付 定員120名 無料(講堂にて)
官兵衛が活躍した時代「淡路国の城」の実態はどうだったのか

毎回、大勢の聴講者がいらっしゃいます
講堂内が定員になりましたら
メインホールにてモニター席での聴講になります
ご了承ねがいます


こうこはくはクールスポット期間中
7月1日(火)~9月30日(火)まで
観覧料金は通常料金の半額です
詳しくは下記を参考に



阪神・淡路大震災20年展
企画展 兵庫五国の考古学
ー官兵衛を巡る五国の城ー
平成26年7月12日(土)~9月7日(日)
官兵衛が活躍した戦国時代末期、兵庫県は織田と毛利が覇権を争う激戦地となりました。
三木城や有岡城では大規模な包囲網が築かれ
壮絶な籠城戦(ろうじょうせん)が行われました。
今回の展示では、籠城戦の中で誕生した新たな城郭やこれを取り囲んだ
織田軍の砦(とりで)群(付城・陣城)を展示。
詳細はHPを参照ください


開館中のイベント
(土)14:00~15:00 ときどきドキドキ体験!石棺に入ろう
(日)14:00~15:00 ときどきドキドキ体験!古代船に乗ろう

毎月第2土曜日
次回は9月13日(土)
解説「バックヤード見学ツアー」
博物館の舞台裏をご案内します
13:30~14:10
定員15名(当日受付)
観覧券が必要です


講演会やイベントも多数!
詳細はHPを参照ください

夏休みもイベントいっぱい!
楽しい考古博へ
どうぞご来館ください!




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