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消防訓練と心肺蘇生法講習


毎年1月26日は、文化財防火デーです。
当館では、それに先立って、メンテナンス休館中にスタッフで消防訓練を行いました。
ノートルダム寺院や首里城跡で大きな火災があり、防火の対策が強く求められています。
心肺蘇生法の講習も行い、お客様と文化財の安全対する意識を高めました。


加古川東消防署の皆さんにお越しいただき、訓練の指導をしていただきました。
ありがとうございました。

午後1時半に火災が発生、火元は事務倉庫での設定で訓練スタート。

館内にとどまったままのお客様がいないか急ぎ確認します。
「アッ、展示室でけがをして倒れている人を発見!」

すぐに応急手当をする者、車いすで運んで来る者と連携して外へ誘導します。

見学中のお客様もまず安全を確保すべく館外へ誘導します。

外では、初期消火班が消火栓の放水訓練をしました。

同じく初期消火班の消火器使用訓練。
水消火器を消防署が用意してくださいました。
火元に向けて放水(噴射)します。

本物の消火器も使いました。
最初の一撃を的確な場所に当てるのが難しいようです。

ひととおり訓練が終了し、消防署から講評をいただきました。
「訓練だと落ち着いてできても実際はもっと混乱するはず」
「貴重な文化財を保管している場所だから、火災を起こすことは許されない」
との指摘をいただきました。

引き続き講堂で、心肺蘇生法の講習を受けます。
安全安心に見学いただけるよう多くの職員が参加しました。

指導をしてくださる消防署の救急隊員の方々です。

始めにビデオで心肺蘇生法の概要を勉強します。

続いて5つの班に分かれて、ダミー人形を使って実際に手順を体験します。

人工呼吸は気道を確保して、胸のふくらみ具合を見ながら2回行います。
吹き込む息の加減が結構難しいです。

受付業務をしてくださっている方々のグループです。
「大丈夫ですか!」と、声掛けをしているところです。
とても真剣で講師の隊員に、時折鋭い質問がありました。

人工呼吸と心臓マッサージの講習を、AEDの使い方について説明を受けました。

心臓マッサージをしている間に、AEDの準備をします。
一人では時間がかかるので、AEDを探してくれる人など、
周りの人に協力を求めることが大事です。

人の命にかかわる、職場でも家庭でも役立つことなので、
機会があればこれからも参加しなければと強く感じました。


1949年(昭和24年)1月26日、法隆寺の金堂で火災が発生し、堂内の壁画が大きく焼損したことが契機となり文化財保護法が制定されました。
また毎年この日を「文化財防火デー」として、全国各地で防災の意識を高める取り組みが行われます。

みんなで文化財を火災から守りましょう!


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