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春の刊行物のお知らせ

臨時休館を終えて・・・ 当館にも賑やかな雰囲気が戻ってきました。 まだ古代体験などはお休みさせていただいていますが、 来館の方々の姿が、館内を明るくしてくださっています。 休館中、春本番を前に、 当館の刊行物ができましたので、ご紹介します。 まずは4月から始まる当館特別展 「 弥生時代って知ってる? 」 のご紹介。 大人はもちろん、これから日本の歴史を習い始める子どもたちにも 楽しんでいただける展示になるよう、ただいま準備中です。 ポスター/チラシは、春の青空のような爽やかなデザインになりました。 博物館NEWS 25号 。 展覧会など当館の催しものについての案内や博物館活動の紹介など、 みなさんに考古博物館をもっと知っていただくための情報誌(年2回発行)です。 水色の表紙が目印の、2020年度版の イベントガイド 。 新しい体験講座もご紹介しています。 早めにゲットして、夏休みの予定を立てていただくのもよいかもしれませんね。 今回ご紹介した刊行物は、 1階の「情報プラザ」や、メインホールなどで無料配布しています。 どうぞ皆さん、お手にとってご覧ください。

「ひょうごの遺跡2020」その②と令和元年度の発掘調査

 前回に引き続いて、臨時休館により会期途中で終わりを迎えた 企画展「ひょうごの遺跡2020」について、ご紹介。  今回は、令和元年度に発掘調査を実施した遺跡3カ所の成果速報です。 遺跡を掘ると遺跡の性格が判る様々な情報が得られますが、 展示会では特に注目される「モノ」を紹介する機会でもあります。 まず、古墳時代の前田遺跡(姫路市)。  注目されるのは出土した須恵器の器台。表面にコンパスを使って描かれた 波のような文様があり、朝鮮半島の土器に多く見られます。 当時この遺跡の人々が、朝鮮半島とつながりがあったと想像されます。 続いて平安時代の才村遺跡(姫路市)。 平安時代前期(約1200年前)の井戸の底からは円い容器が出土し、 その底板には「永」と文字が刻まれていました。 また「風」の形に似た硯も出土しています。 最後に平安時代から鎌倉時代の宇山遺跡(洲本市)。  平安時代の後半(約1000年前)の鍛冶の道具や遺構が見つかり、 鍛冶職人のいた村で暮らしていることがわかりました。 柱穴から八稜鏡や使われた土器、網につけた錘などが展示されました。  いずれも3月8日「発掘調査速報会」にて内容をご紹介する予定でした。新型コロナウイルス感染症の拡大防止を踏まえて、中止とさせていただきました。お楽しみにしておられた皆様には、大変申し訳ありませんでした。  なお、これらの遺跡は、(公財)兵庫県まちづくり技術センター 埋蔵文化財調査部が発行している情報誌、「ひょうごの遺跡」101号 でも紹介されています。(当館でも配布しておりますが、 詳細については埋蔵文化財調査部:電話079-437-5561まで お問い合わせください。)  また3つの遺跡は、現地説明会の様子を当ブログでも取り上げております。 過去の記事もぜひ、ごらんください。 *   *   * 臨時休館でご迷惑をおかけしていました兵庫県立考古博物館は、 3月17日(火)よりふたたび開館いたします。 感染症拡大防止の観点から、一部の施設や活動については 見合わせておりますこと、ご了承ください。 詳しくは当館HPもご覧ください。

「ひょうごの遺跡2020」その①

兵庫県内では、新型コロナウイルス感染症拡大防止の取組みが続けられています。 当館も拡大防止の観点から、3月4日より臨時休館させていただいております。 突然の休館となり、開催中だった企画展「ひょうごの遺跡2020」が、 予定より早く終了することになりました。 観覧を予定しておられた皆様には、申し訳ございません。 そこで、少しでも館内を歩いている気分になっていただければと、 展示の様子を何度かに分けてご紹介します。 中に入ってみましょう。 今回は、平成30年度に発掘調査報告書を刊行した遺跡9カ所についてご紹介します。 まず、弥生時代の遺跡から。  淡路市の大円道向遺跡は、弥生時代前期末から中期初頭(約2400年前)の集落で、 瀬戸内海沿岸で使われた特徴を持つ土器が出土しました。 当時の淡路島で行われた交流の様子がわかる遺跡です。 津万遺跡群遺跡群(西脇市)は、播磨の北部にある集落遺跡。 弥生時代後期(約1900年前)の竪穴住居から、128個以上の土器が出土しました。 住居を土で埋めて廃棄するときに、一緒に捨てたものと考えられます。 古墳時代の遺跡は2カ所あります。いずれも但馬の古墳群です。  豊岡市の尼ヶ宮古墳群(豊岡市)は、古墳時代の中期から 後期(約1500年前)にかけて、時代ごとの埋葬施設や副葬品の変化 について、知ることができます。 広瀬古墳群(養父市)は古墳時代後期の古墳群で、尾根の上に石を組んだ 「石室」が数多く築かれていました。 副葬品では、小さな壺を付けて装飾した「子持壺」の破片が注目されます。  飛鳥時代(約1300年前)の遺跡は、稲塚3号窯跡(丹波市)で、 須恵器の杯や蓋杯など、生活用具を焼いていた窯跡です。 焼かれた土器は、近くの役所跡などで使われた可能性があります。  奈良時代(約1300年前)の豆腐町遺跡(姫路市)は、 現在のJR姫路駅一帯にひろがる遺跡です。 井戸からは、役所で使われたものと似た特徴の土器や 漆が付着した土器が見つかり、 播磨国府に関係した工房と考えられています。  江戸時代、播磨の北東部で盛んに銅の採掘がおこなわれました。 ...

サプライズなひとときを~博物館の展示解説

考古博物館に展示されている資料は、およそ3000点。 複製品や模型、映像をつかった展示以外は、すべて 昔の人々が使ったホンモノが置かれています。 どれも大変貴重で、みんなそれぞれに特徴を持っています。 ただ、展示品が勝手に自分から話してくれることはありません。 その代わりに説明するのが「解説文」ですが… 文字を目で追うのが、ちょっと面倒なときもあります。 そこで、少しでもわかりやすくお伝えしたいと、あの手・この手。 イラストを使ったり、 映像を使ったり、 模型を使ったり…工夫を重ねています。 それでも、一番効果が高いのが人の声。直接耳を傾けていただくことが、 一番伝わるのではないか、とおもいます。 展示品について、時にはスタッフが直接みなさんに、 掘り下げたお話をお伝えしたいと思うときがあります。 そこで実施しているのが、ギャラリートーク。展示を担当した学芸員や 講演会の講師が、展示物を前に直接説明する機会です。 最近では講演会の終了後、講師の先生に内容と関係した 展示品について、直接語っていただく機会が好評です。 展示を見たり、解説文を読むだけではわからない、奥深い内容や、 面白いこぼれ話・遺物にまつわる「ここだけの話」が聞けることも。 時にはアッと驚く人が、ギャラリートークすることもあります。 (埴輪の世界では、館長がサプライズで登場しました) 展示は、置かれる遺物そのものが持つ魅力だけでなく、 遺物を展示室に配置する人の「おもい」も一緒に並んでいます。 その一端を、お伝えする展示解説。サプライズを楽しんでいただける 趣向も凝らして、展示品の魅力を感じていただきたいと思います。 ※   ※   ※ 現在開催中の企画展「ひょうごの遺跡2020」の関連行事として、 注目の最新発掘調査として展示された遺跡を、調査担当者が報告、 和田館長と討論する「発掘調査速報会」が3月8日に行われます。 終了後、講師が展示された出土遺物について展示解説を行います。 ぜひ、ご来館くださ...

兵庫考古学研究最前線2019「古墳時代の玉かざり」

2月15日(土)、シリーズ講演会・兵庫考古学研究最前線2019 「古墳時代の玉かざり」を開催しました。 講師は、当館 埋蔵文化財課の鐵 英記(くろがね ひでき)課長です。 今回の講演では、古代歴史文化協議会による共同研究「古墳時代の玉類」および 「玉―古代を彩る至宝―」展に関する研究成果 を中心に、 考古資料としての「 玉」についてお話ししました。 「玉」は、大きく分けて ①器種=形( 勾玉、管玉、丸玉、棗玉など )と、 ② 材質( ヒスイ、碧玉、メノウ、水晶など) の2つの要素で構成されます。 それを連ねたものを玉飾り(頸飾り、頭飾り、手足飾りなど)と呼んでいます。 ちなみに、形象埴輪にも見られる2重のネックレス状の玉飾りは、 主に女性が使っていたものだと考えられています。 考古学的に重要な ポイントとして、 玉の穴のあけ方(穿孔の方向)で どの地域で作られたか 推測できるとの話がありました。 上の写真は広瀬古墳群(養父市)出土の管玉です。 展示室ではおそらく穴は確認できませんが、開催中の当館企画展に展示しています。 「玉」の役割は 、主に① 装身具(アクセサリー)と②祭祀具 に分かれ、 遺跡の場所と、発掘時の 出土状況から判断します。 古墳など埋葬施設で出土した場合は、 被葬者の胸部や手首付近に置かれたものは装身具、 棺内でも体から離れた位置にあるものや、ばらまかれているものなどは 祭祀具とみられています。 三木市の大池7号墳の調査では、墳丘中に葬られている6人のうち、 3人は玉を持ち、3人は持っていなかったことから、 同じ家族(一族)のなかでも違いが見られたのが興味深いと話しました。 古墳時代前期の玉飾りは「ヒスイの勾玉・碧玉の管玉・ガラスの丸玉(小玉)」の 組み合わせが一般的だったようですが、中期には金属製の飾りも登場するなど、 器種と材質の組み合わせは 多様性がみられます。 兵庫県では金属と石の玉がセットになった出土事例は多くありませんが、 渡来系集団と関係の深い宮山古墳(姫路市)などで見つかっています。 また、埋葬施設以外にも、祭祀遺跡や集落遺跡からの出土例をあげました。 集落...

玉津田中遺跡の現地説明会とGENBAビューイング

考古博物館メインホールで出土遺物が展示されている 玉津田中遺跡(神戸市西区)。 令和2年1月26日に行われた現地説明会の様子を レポートします。 当日は「曇り」の予報。空模様が心配でしたが、説明会の時間には陽が さす天気となりました。「弥生時代前期の遺構から、土偶を思わせる 人形土製品や石棒が出土」との成果に関心が集まり、当日は200人の 参加がありました。 見学は遺構と遺物でグループに分かれて、それぞれ解説が行われました。 人形土製品が出土した溝と同じ時期の遺構は、溝の北側に集中します。 当時の人々は、溝を境に土地の利用を変えていたことがわかりました。 展示された遺物でも注目を集めていたのは、人形土製品でした。 最初に遺物を見てから遺構の説明を聞いた後、もう一度遺物を見た!という 熱心な方も、数多くいらっしゃいました。 説明会に先立って、発掘調査現場と考古博物館とをライブ中継でつなぐ、 GENBAビューイングも実施されました。 今年度2回目の実施で、50名の方にご参加いただきました。 土偶の出土した様子など、調査の成果に関する突っ込んだ質問に、 リアルタイムのやり取りがあり、博物館と発掘調査現場をつなぐ 生のやり取りを体感いただきました。 令和元年度の現地説明会は、玉津田中遺跡で締めくくり。 来年度はどんな成果を紹介できるか、期待したいと思います。 *   *   * また、現地説明会でもご紹介した玉津田中遺跡の出土品は、 考古博物館で展示中。こちらも是非、現物をお確かめください。 ご来館、お待ちしております。

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