考古博物館恒例の冬の企画展「ひょうごの遺跡2022-調査研究速報-」今週末に開幕です。 本日(12日)から展示室での準備作業が始まりましたのでご紹介します。 兵庫県教育委員会が令和2年度に刊行した発掘調査報告書に掲載された遺跡と、過去に発掘調査を行った遺跡の中から、県指定文化財を中心に選りすぐりの出土品を展示します。 展示室での作業の前に、何日も前から展示パネルの作成をします。印刷された様々なサイズのキャプションをきれいに裁断し、パネルに貼ります。 展示室での作業は、資料を運び込むところから始まります。今回はほとんどが館蔵品ですので、地下2階の収蔵庫から1階の展示室まで、慎重に何度も往復します。 展示パネルもできあがり、だいたいの位置に仮置きします。このあと、壁に釘で固定します。写真は、天井のライトの角度を調整し、明るさを確認しているところです。資料やパネルが見やすいようにライトを当てなければなりませんので、時間をかけて確認します。 資料の敷物も1枚1枚ほこりなどを取り除きます。地道な作業です。 青い敷物がいいか、赤い敷物がいいか、大きさをどうするか、展示資料の色合いや、たくさん並べた時のバランスなどを考えて選択します。 展示作業に欠かせない小物です。展示品をのせるいろんなサイズの透明の台や敷物などが整理されています。 ガムテープや両面テープ、釘などの部材もそろっています。 展示資料は、細かく管理されており、どんな小さな資料でも一つ一つ保管場所や整理番号が記載されたメモが添付されています。 これは室町時代の火事で焼けた建物の壁土です。これも壁の仕様がわかる貴重な資料なんです。 * * * * * さて、3時間が経ちました。殺風景だった展示室の壁にパネルが貼られ、資料もだいぶ並びました。いつものことですが、わずか2~3日で一気に展示会場ができあがるのは本当に驚きです。学芸員のプロの仕事、すごいものです。 会期は、1月15日の土曜日から3月14日(日)までです。最新の発掘成果をぜひご観覧ください。お見逃しのないようにお早めにどうぞ。お待ちしております。