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2月 5, 2023の投稿を表示しています

2月のメインホール展示は津門大塚町遺跡出土品

2月のメインホール展示は、県内で今話題の西宮市にある津門(つと)大塚町遺跡の出土品です。2月4日に現地説明会を開催しましたら、730人の方がお越しになりました。 県立西宮総合医療センター(仮称)整備に伴って発掘調査を行っている津門大塚町遺跡では、古墳時代から鎌倉時代にかけての多くの遺構と遺物が見つかりました。中でも、古墳時代の調査成果は目を見張るものがあり、竪穴建物33棟、埋没古墳10基、土器や鉄器製作関係の遺物などが多数出土しました。            【 写真は10号墳周濠の土器群出土状況 】 竪穴建物からは、鉄器の素材となる「鉄塊」や鉄器製作時に生じる不純物である「鉄滓(てっさい)」が多く見つかり、大規模な鉄器生産がこの地で行われていたことが判明しました。 また、古墳の周濠からは埴輪や須恵器の他に牛や馬の歯、陶質土器と呼ばれる朝鮮半島でつくられた土器も見つかりました。 【 写真:陶質土器(左/把手付鉢、右/甕)】 陶質土器には朝鮮半島南西部の栄山江流域でつくられた甕と、朝鮮半島南部の伽耶(かや)で作られた把手付鉢があり、複数の地域との交流が伺えます。 【現地説明会資料】 津門大塚町遺跡は、南北にはしる阪急今津線と東西に延びるJR神戸線の交差するところの北西部にある大きな遺跡ですので、電車で近くを通られる時は、ぜひ目を向けていただければと思います。 メインホール展示は2月末まで。 現地説明会資料(A3両面刷二つ折り)も置いてますので、早いうちにぜひご覧ください。

古代体験講座「古代の技に学ぶかごづくり(天然素材)」

古代体験講座で天然のつる(蔓)を使って、かごづくりを体験していただきました。 はじめに担当学芸員から、縄文時代からのかご作りの歴史や、作り方(つるの編み方)について説明がありました。 本日の材料の “つる” です。乾燥すると堅くなって編みにくく、折れやすくなるので、直前まで大きなバケツの水に浸しておきます。 本日の体験者は6名。早速作業に取り掛かります。 当館のボランティアさんが作業の助言やお手伝いをします。「わからないことがあったら何でも聞いてくださいね」と、心強いですね。 最初に底の部分を編みます。 基本的には縦のつる(縦材)と横のつる(横材)を互い違いに編んでいくのですが(2枚目の写真の画面参照)、底の中心部分については特別な編み方をします。 見本に置いてあるかごの底の部分です。かごの強度に影響しますので、しっかり編み込みます。 きれいにできていますね。この底の巻き数(大きさ)で、縦長のかごや背の低い広口のかご等、かごの形状が決まるので、最初にどんなかごを作るのかを決めておく必要があります。 底の大きさが決まったら、次は側面を立ち上げていきます。 広口のかごは一人では大変なので、最初はボランティアさんがお手伝いします。            横材のつるを互い違いに縦材のつるに通していきます。しばらくはこの作業が続きます。 この体験者さんは、上に行くにしたがって、口が広がるようなかごになるように編んでらっしゃいます。縦材のつるを外に開きながら、少し緩めに編んでいくのがこつのようです。 うまく上部が広がってきました。花を入れて飾るのに使うかごを作ってらっしゃるようです。 広口のかごもだいぶできあがってきました。 これも花を入れるかごを作ってらっしゃいますが、こちらは上部が狭いタイプのかごのようです。下部と上部で編み方に変化を加えているように見えますね。おしゃれな感じです。 一番上の口の部分の仕上げです。横材を1本足して2本にして、捻りながら縦材に編んでいきます。こういう編み方を “もじり“ というそうです。 あとは長さの余った縦材のつるを短く切って、もじり編みをした口の部分のすぐ下あたりの隙間に差し込んでいくのですが・・・。 折り曲げる縦材が乾燥して硬くなってきたので、折れないように、バケツの水に浸けて柔らかくしてから行います。 縦材の長さが揃うように少し切って調

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