1月のメインホール展示のご案内です。 縁起のいいところで、七福神をテーマにしました。 七福神は、福や財をもたらすということで、日本で信仰されている七柱の神で、一般には大黒天(だいこくてん)、布袋(ほてい)、恵比寿(えびす)、福禄寿(ふくろくじゅ)、毘沙門天(びしゃもんてん)、寿老人(じゅろうじん)、弁財天(べんざいてん)とされています。 今回は、七福神のうち、大黒天、布袋、恵比寿の像をご紹介します。 前列左の2像が大黒天、前列中央と後列左の2像が布袋、前列右の2像と後列右の像が恵比寿です。 大黒天(前列左と中央)は、元来インドのヒンズー教の神、マハーカーラ―神で、日本の大国主と合わさって、食物・財福を司る大黒天になりました。両像とも土製で、左の像は右手に打ち出の小槌を持ち、中央の像は俵をまたいで座っています。もともと色が塗られていたようですが、剥落しています。 布袋(前列右と後列)は、唐の末期、明州・めいしゅう(現在の中国浙江省寧波市・せっこうしょう にんぽーし)に実在した禅宗の僧で、日用品を入れた布袋をかつぎ、太った大らかな風貌で親しまれてきました。前列が磁器製の立像で、後列の大きいのが陶器製の座像です。両方とも衣に彩色が残っています。 恵比寿は、七福神の中で唯一日本由来の神で、商売繁盛や五穀豊穣をもたらす神とされています。この3つの像はいずれも土製で、前列左の像は鯛にまたがり、右の像は鯛を高々と差し上げ、後列の大きな像は、大きな鯛を抱えています。 これらの七福神像は、江戸時代後半(19世紀前半)に作られたもので、幸運や金運などのご利益を求める信仰が、庶民の間に広く浸透していたことを物語っています。 1月30日(日)まで展示していますので、ぜひご覧ください。お待ちしております。
弥生の村、史跡大中遺跡に隣接したフィールドミュージアムです。