5・6月のメインホール展示は、春季特別展に関連して、柿坪遺跡(朝来市)で出土した竈(かまど)に使われていた高坏2個と、関連資料2点を展示しています。 下の写真は、出土状況の写真です。 古墳時代中期の竪穴建物の壁際に造り付けられた竈(かまど)で、手前が焚口。そして、奥から屋外へ煙を出していたとみられます。この時期の西日本では珍しい2つ掛けの竈(2口のコンロ)だったようです。 (水色の線が竪穴建物の壁ライン、黄色の線が竈、赤い矢印が煙が出る方向です) 土師器の高坏2個は伏せて置かれ、甕(かめ)を乗せるための台にしていたようです。 展示ケースの中の高坏を見てみると…なるほど、逆さまに置いたほうが、甕が安定しますね! (メインホールに展示中の高坏2個) (同じ竪穴建物で出土した土師器の甕と平底の土器。 高坏の上に乗せていたか?) このような2個掛けの竈(かまど)は東日本に多く、西日本は1個掛けの竈が主流のため、珍しい出土例とのこと。兵庫県では、ほかに市之郷遺跡(姫路市)や沖代遺跡(太子町)で見つかっています。 ちなみに、ただいま特別展示室では、このような竈の状況を、詳しく紹介しています。 当時のキッチンの一部が想像できますよ。 ぜひ、ご覧ください。 (特別展示室にあるのは“1つコンロ”ですが…探してみてね!) ◆春季特別展「古墳時代の技術革新」(有料ゾーン) 開催中~7月2日(日)まで [時間]9:30~17:00まで(入場は16:30まで) ◆メインホール展示 (無料ゾーン) 今回ご紹介した柿坪遺跡出土の土器の展示は6月30日(金)まで [時間]9:00~17:00まで メインホール展示 配布資料のデータはこちらからダウンロード(PDF)
弥生の村、史跡大中遺跡に隣接したフィールドミュージアムです。