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4月 5, 2020の投稿を表示しています

展覧会の撤去作業ご紹介

いつも展覧会の開催直前には、準備の様子をお伝えしてましたが、 今回は展覧会の終了後についてご紹介します。 冬の企画展は当初3月15日までの会期でしたが、 コロナウイルス感染防止のための臨時休館により、3月3日で終了となりました。 そこで、お越しになれなかった方のために、3月8日と15日に展示の様子をお知らせいたしました。 今回は、あまりご紹介していない展覧会の撤去作業の様子をお伝えします。  展示した遺物を一つずつどこから出したものか確認しています。 冬の企画展は、館所蔵の遺物を展示しますので、遠方の博物館からお借りしたものをお返しするという作業は ありませんが、館内の収蔵庫のあちこちから抜き出していますので、 元の場所に戻すのは、とても大変な作業です。 大きな土器などは遺物同士が当たって壊れないよう、クッション材で厳重に養生します。 どこに戻すか(どこから運んできたものか)がすぐにわかるよう、メモを付けて一品一品確認し、 コンテナに分けて運びます。このメモのおかげで、スムーズに進みます。 各博物館でもいろいろ工夫しているようです。 1階の特別展示室から地下2階の収蔵庫まで、大型エレベータで何度も往復して運びます。 特別展示室の壁に細釘で固定していた説明用のパネルを撤去します。 釘が目立たないよう、パネルの端(小口面)から斜めに釘を入れているので抜きにくいです。 大体片付けが終了しました。 でもこれで終わりではありません。 数日後、特別展示室では扇風機が何台も稼働していました。 よく見ると展示台の上に扇風機で風を当てています。 展示ケースの壁や台のボードなどから酸性・アルカリ性のガスが発生することがあります。 これらのガスは展示資料に影響を与える可能性があるので、 次回の展示までにガスを飛ばして除去しなければなりません。 展覧会の終了後、次の展覧会の開始までの重要な作業で、1カ月近くかけて行います。 資料を適正に保管・展示するには、室内の環境を資料の材質に応じて適正に保つ必要があり、 当館でも、温度と湿度は空調と調湿剤を使って管理しています。 約1カ月後、ガス除去作業を終えた全ての展示台に

発掘調査報告書を刊行しました

考古博物館は、コロナウイルス感染防止のため、4月30日まで臨時休館中です。 そのため、4月18日開幕予定の特別展「弥生時代って知ってる?」の開幕が 延期となりました。 しばらくお越しいただくことができませんので、 その間、いろんな博物館の話題をお知らせしたいと思います。 遺跡の発掘調査報告書を6冊刊行しました。 例年この時期に刊行していますので、ご存じの方も多いと思いますがご紹介します。 兵庫県文化財調査報告 第509冊 「原田西遺跡2」 【猪名川流域下水道事業に伴う埋蔵文化財発掘調査報告書】 伊丹市岩屋の集落跡を調査 (中世後期の溝・水田跡を調査) 猪名川流域下水処理場における急速ろ過施設建設に伴う発掘調査報告書 (2009年3月発行 第361冊) に続く第2弾。 第510冊 「塚口山廻遺跡」(つかぐちやままわりいせき) 【都市計画道路事業(園田西武庫線)に伴う発掘調査報告書】 尼崎市塚口本町6丁目の集落跡を調査 (弥生時代後期~終末期と古墳時代後期の掘立柱建物跡) 第511冊 「志染中梨木遺跡」(しじみなかなしのきいせき) 【主要地方道 三木三田線道路事故防止対策事業に伴う発掘調査報告書】 三木市志染町志染中の集落跡を調査 (古墳時代中期後葉~後期の竪穴住居・土杭と古代~中世の柱穴群) 第512冊 「喜多・城山城跡」(きた・じょやま じょうせき) 【一般県道 黒田庄多井田線道路改良事業に伴う発掘調査報告書】 西脇市黒田庄町喜多の丘陵状の山塊に立地する小規模な城跡を調査 (中世後期の郭・帯郭・土塁・虎口・集石・平坦・段状遺構・竪掘状遺構) 第513冊 「前島・検上田遺跡」(まえじま・けんじょうでんいせき) 【一般県道 中安田市原線交差点改良事業に伴う発掘調査報告書】 西脇市前島町の集落跡を調査 (古墳時代の竪穴住居・土杭、奈良~平安時代の溝、平安時代以降の掘立柱建物) 第514冊 「竹の前遺跡」(たけのまえいせき) 【二級河川 船場川水系船場川 流域治水対策河川事業に伴う発掘調査報告書】 姫路市手柄の集落跡を調査 (弥生時代後期の竪穴住居跡・溝・自然流路、古墳時代後期の自然流路・溝、  

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