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1月 19, 2020の投稿を表示しています

体験講座「チャレンジ!銅鏡づくり」

古代の人々が暮らしの中から生み出した技や工夫を、 わかりやすく、楽しみながら学ぶ“古代体験講座”。 1月19日の講座では「砂型で銅鏡づくり」にチャレンジしていただきました。 はじめに学芸員から「銅鏡って何?」という説明がありました。 銅鏡とは一般的に青銅(銅とスズなどの合金)でつくられた鏡のことを言い、 中国では約3700年前につくられ始め、日本には約2200年前の弥生時代に伝わりました。 今回は銅よりも低い温度で溶ける金属を使って、古代の鏡のつくり方を体験します。 まず 溶かした金属を流し込む型( 鋳型)を砂で作ります。 砂は、水を混ぜてほどよいやわらかさに準備しておきます。 枠の中央に元型にする銅鏡を置き、周りに砂を少しずつ入れていきます。 鏡が中央から 動かないように注意しながら作業します。 今度は枠を抑えながら、砂を棒で押し固めます。 この作業でうまく鏡がつくれるか?決まります! 枠いっぱいまで砂を入れてしっかり固めます。 当て板をかぶせて慎重に裏返し、 砂型から元型をはずしたら「鋳型」の完成です。 当館ボランティアのサポートのもと、 溶けた金属を鋳型へ流し込みます。 熱い金属が飛ぶ危険があるので、グローブやゴーグルなどを着けて十分に注意しながら作業します。 鋳型から取り出した鏡です。 手でさわれる温度に下がったら、ハサミやヤスリを使って 鏡の周りのはみ出した部分を取って、形を整えます。 この鏡は内側の円弧が花のように見えるので「内行花文鏡」と呼ばれるものです。 あとはひたすら、「鏡面」を磨いていきます。 顔を映す平らな方を「鏡面」と呼び、 いろんな紋様がある方が「背面」です。 鏡面磨きは忍耐がいりますが、一番重要な作業です。 きれいに磨くと、ピカピカに輝いて、像が映るので、 みんな一生懸命に磨いていきます。 完成しました! 鋳型から、一から作った鏡なので、愛着がわきますね。 古代の銅鏡に興味を持たれた方、ぜひ当館の加西分館「古代鏡展示館」にも足を運んでください。 300面を超える古代中国鏡の中から選りすぐりの鏡を展示しています。 現在、企画展「龍  翔け

加古大池のヨシ刈り

稲美町にある加古大池で、竪穴住居の材料となるヨシの刈り取り作業を実施しました。 12月半ばに、博物館のそばにある狐狸ヶ池でもヨシ刈りを行いましたが、 加古大池のヨシの方が生育が良く、屋根の材料として良い状態です。 刈り込みが終わると、ヨシを束ねます。 できるだけ長さを揃えて、決められた太さにすることで、 使うときに扱いやすくします。 束ねたヨシは池の土手に積んで、トラックで大中遺跡公園まで運びます。 ボランティアの皆さん、竪穴住居復元プロジェクトのメンバーである明石高専の皆さんにも協力をいただき、 順調に作業は終了しました。お疲れさまでした。 トラックで大中遺跡公園まで持ち帰ったヨシは、 右が、12月に狐狸ヶ池で刈ったヨシ、左が今回刈ったヨシ。 比べてみると、加古大池のヨシが立派です。 現在、大中遺跡公園では、竪穴住居の改修などリニューアル工事がすすんでいます。 竪穴住居復元プロジェクトも、引き続き進めていきます。 よろしくお願いします。

考古博物館のメンテナンス

当館は、毎年12月24日頃から30日まで、メンテナンスで休館させていただいてます。 遅くなりましたが、博物館のメンテナンスってどんなことをするのか? 一部ですがご紹介します。 展示物を念入りに掃除します。展示品を傷めぬよう、 掃除機やハンディーモップを使ってほこりや砂を慎重に除去します。 床下に潜っての掃除もします。頭を打たないよう注意しながら行います。 子どもたちが顔を近づけて見る展示物は、 安心してご覧いただけるよう念入りにきれいにします。 テーマ展示室の、大量に人形を飾っているケースでは、調湿剤を入れ替えています。 密閉したケースでは、温度を一定に保つ必要があります。 館の東側出入り口の木製扉も表面を少し塗装しました。 館の西側出入り口の壁の表面を水拭きします。 冬の屋外作業は手が冷たく、厳しい作業です。 博物館自慢の地層を模した外壁です。 壁に凹凸があるので、高圧洗浄機を使って汚れを落とします。 空調機のフィルター洗浄です。 活性炭の詰め直しなど、清浄な空気を保つには欠かせません。 これは専門の業者に依頼しています。 展示室の照明器具の電球交換です。器具に異常がないかも確認します。 場所によっては写真のように、高所作業台車を使って行います。 ご紹介したのは、多くの作業のうちのほんの一部ですが、 大事な遺物や資料を後世に残すため、 また、皆さんに快適・安全にお楽しみいただくため、 毎年年末の閉館とともに実施しています。 *   *   * 目に見えない場所が、ちょこっと新しくなった 考古博物館へ、ぜひご来館ください。

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