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5月 8, 2022の投稿を表示しています

講演会「大中遺跡の過去と今」

4月30日、春季特別展関連講演会の第1弾「大中遺跡の過去と今」を開催しました。講師は、本展覧会主担当の藤原怜史学芸員です。 藤原学芸員は、平成30年度から近隣市町などと連携して行ってきた「大中遺跡調査研究・活用プロジェクト」のメンバーの1人として加わり、研究に取り組んできました。 講演では、大中遺跡の60年のあゆみをたどりながら、全国の弥生遺跡の調査事例をふまえつつ、現在の視点で見る大中遺跡の魅力をご紹介しました。 ここでご紹介する「大中遺跡」とは、大中遺跡 (播磨町)と山之上遺跡(加古川市)にまたがった弥生時代の集落のことを指し、展覧会では「大中遺跡の弥生集落」として扱っています。 大中遺跡は1962年に中学生3人が発見し、同年6月25日に「遺跡発見届」を提出。1967年には国の史跡に指定されました。 さらにそれより前の大正時代には、鉄道増設工事の際に土器が出たこともあり、「遺跡があるのではないか」と知られていたとのこと。 史跡指定を受けた当時、「大中遺跡のここが重要視された」というポイントとして、 ・発掘当時は事例がなかった平面形が六角形の住居跡をはじめ、バリエーションに富んだ住居跡が見つかったことから、住居の時期的な変化が明らかになったこと。 ・「鏡は古墳から出土するもの」と考えられていたが、弥生時代の竪穴住居跡から中国で作られた内行花文鏡の破片(破鏡)が出土したこと。 ・竪穴住居跡から多量の土器が出土したことで、東播磨地域の遺跡の年代を測る「ものさし」となること。 などを挙げました。 今まで60年間の調査成果として、集落(居住域)の範囲は7~8万㎡、竪穴住居跡が約140棟見つかっています。その住居の大多数は、弥生時代後期後半~終末期の約200年の間につくられたものとみられ、同時に10~20棟の竪穴住居が存在していたことが明らかになっています。 墓域や水田などの生産域については未発見で、今後の調査機会が待たれます。 また、60年の間に全国で弥生遺跡の発掘調査例が増え、大中遺跡と比較することが可能となり、新たな姿が浮き上がってきました。 <弥生時代の鏡の分布傾向> 弥生時代の鏡というと主に、完形の舶載鏡(中国・朝鮮で作られた鏡)、破鏡(割った後も使用された鏡の破片)、小型仿製鏡(こがたぼうせいきょう/舶載鏡を模して日本で作られた鏡)などがあり、出土例

GWの考古博 大中遺跡クイズラリーを開催

5月3日(火)~5日(木)、ゴールデンウィークイベント「大中遺跡クイズラリー」を実施しました。 天気予報通りの好天の3日間でしたので多くの方にお越しいただきました。 朝晩は少し肌寒さを感じましたが、昼頃になると汗ばむ陽気でした。そのせいか、大中遺跡公園を散歩している方やご来館の方の中には半袖の方が結構いらっしゃいました。 イベント初日の3日、開始の午後1時には早くも行列ができていましたので、受付は大わらわでした。 スタンプラリーに挑戦中。「展示しているイイダコ壺はいくつあるでしょうか?」 ご家族で協力して数えていらっしゃいました。 今回のクイズラリーで回答者の正解が最も少なかった問題です。 その難問に挑戦中! 何かヒントはないかな? 思案中のご様子です。 問題の答え合わせをして、いよいよ缶バッジの当たるガチャガチャに挑戦です。どんなデザインの缶バッジが出てくるか楽しみですね。 考古博物館のマスコットキャラクター「ほったん」も駆けつけてくれました。GWの3.4.5日と皆勤です。 小さなお子様は、この鼻がたいそう気になるようです。 さて、GWイベント期間中は、スタンプラリーだけでなく、毎日できる古代体験や常設展示室でも多くの方に楽しんでいただきました。 天候が穏やかで、火おこしも多くの方に体験していただきました。 火おこしの道具にも単純なものから工夫を凝らしたものまで何種類かあります。写真の道具は「舞ぎり式」とよばれる方法で使われているもので、紐を絡ませた横棒を上下にスライドさせると、穴に入れた縦の棒が高速で回転するようになっていて、効率よく木と木の強い摩擦が生じます。扱いにはけっこうコツがいるんですが、少年はとても器用に動かしていました。 テーマ展示室では、「瓦を都まで運べ!すごろく」にご家族で興じていらっしゃいました。結構人気があるすごろくです。 コロナ禍でのイベントでしたが、ご来館くださる方々に御協力いただき、十分に対策をとることで、楽しんでいただくことができました。 今後とも考古博物館をよろしくお願いいたします。 ご来館下さった皆様、ありがとうございました。またお会いしましょう! 今回お越しいただけなかった方も、次回はぜひ足をお運びいただければ嬉しいです。 お待ちしております。(「ほったん」より)

高校生によるコンサートを開催しました

5月1日(日)、高校生によるコンサート「歌おう!こどもの日2022」を開催しました。 出演は、博物館近隣の4校。 加古川西高校コーラス部、加古川東高校合唱部、加古川南高校合唱部、明石西高校合唱部、そして司会は加古川西高校放送部の皆さんが担当してくださいました。 トップバッターは、加古川南高校合唱部の皆さんです。 合唱でよく歌われる「草原の別れ」、ジブリ映画"紅の豚”で流れた「時には昔の話を」、DISHのヒット曲「猫」と、雰囲気のちがう3曲を聴かせてくれました。 次は明石西高校合唱部の皆さん。 YOASOBIの「群青」、リトグリの「世界はあなたに笑いかけている」の2曲を明るい歌声で届けてくれました。 3校目は、加古川西高校の皆さん。 まず、コンサート全体の司会をしてくれている放送部の皆さんが、考古博物館を題材にしたオリジナル劇を見せてくれました。演題は「弥生時代へレッツゴー!」。 古代の稲刈りや火起こしなど、弥生時代の暮らしについて、クイズを交えながら演じてくださいました。 盛り上がったところで、コーラス部の皆さんにバトンタッチ。 加古川南高校と同じ「草原の別れ」、sumikaの「ファンファーレ」、そして、最後はダンスを交えながら、V6の「WAになっておどろう」を聴かせてくれました。 最後に登場したのは、加古川東高校合唱部の皆さん。 Superflyの「愛をこめて花束を」と、ディズニー映画音楽の「SPEECHLESS」を聴かせてくれました。 そして、4校合同で「あなたへ~旅立ちに寄せるメッセージ~」の演奏と、会場のお客さんも交えて全員で「ふるさと」を合唱し、コンサートの幕を閉じました。 素敵なハーモニーを聴かせてくださった皆さん、ありがとうございました。

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