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8月 2, 2020の投稿を表示しています

開催中の企画展から -学芸員の細かな作業-

 7月23日に開幕しました企画展「金銀銅の考古学」、多くのお客さまにご来場いただいています。  金や銀で飾られた耳飾りや、大量に埋められた銅銭など300点に及ぶ出土品とそれらを採掘した鉱山を紹介しています。  今回の展覧会の展示作業の状況を一部ご紹介します。  手前の大きな須恵器甕ですが…、  重たいうえに、落とさないよう慎重に置かなければなりません。けっこう力が必要ですし、細かな神経も求められます。  また、今回の展示では、銅銭や金環、銀環など小さな展示物が数多くあります。  一つ一つビニール袋に入れて保管していた金環や銅銭などを袋から出します。手袋をはめて、取り扱いに注意します。扱うものの材質によって手袋を代えます。細かな作業がしやすいように指に密着する薄い手袋を使います。手袋を両手にきっちりはめるだけで、3~4分かかります。  展覧会は、こういった学芸員の細かな作業によって皆さんにご覧いただいています。  展示物の一つをご紹介します。  中央にあるのは2m近い木製の出土品です。さて、これは一体何でしょうか?   これは雁木梯子(がんぎばしご)といい、鉱山内の竪坑を上下する時に足をかけて登ったり降りたりする、いわゆる梯子(階段)の役目をするものです。(写真は、雁木梯子を発見した時のものです。)こんなちいさなステップで登り降りなんて、大変だったでしょうね。  展示室には鉱山を紹介する冊子を置いています。読み応えあります。  これらはご自由にお持ち帰りいただけます。  企画展「金銀銅の考古学」は、8月30日(日)までの開催です。お見逃しのないようご来場ください。お待ちしております。

#自宅でも考古博 33「調査研究事業 古代官道」

 考古博物館が開館した平成19年から、現在も継続して行われている調査研究事業に、「兵庫県内における古代官道に関する調査研究」があります。  古代官道とは、飛鳥時代に整備され、奈良時代に改修された国の直轄事業の道、つまり「国道」のことです。主要なものとして、都と各地方を直接結ぶ七道(山陽道、山陰道、南海道、西海道、東海道、東山道、北陸道)があります。この時の名称は現在にも引き継がれて使用されています(山陽自動車道など)。  兵庫県ではこのうち山陽道、山陰道、南海道の3つの道が通過していました。  それぞれの道には、一定の距離(16㎞が基本)ごとに駅家(うまや)が設置され、馬の乗り換えや利用者の宿泊、饗宴などが行われました(今の高速道路のサービスエリア的な)。  この古代官道の考古学的研究は、兵庫県が全国でも最先端を進んでいる、と自信を持って言えるほどです。  その根拠は、全国で初めて駅家であると確認された遺跡「小犬丸遺跡(こいまるいせき)」【=布勢駅家(ふせのうまや)】(たつの市)があること、さらに、全国で唯一の国指定史跡となっている駅家【野磨駅家(やまのうまや)】(上郡町)があること、が挙げられます。  当館では、山陽道の駅家のうち、賀古駅家(かこのうまや/加古川市)(H20~21)、(仮称)邑美駅家(おうみのうまや/明石市)(H22~24)、邑智(大市)駅家(おおちのうまや/姫路市)(H25~28)、高田駅家(たかだのうまや)(R1~)の発掘調査を行い、位置を確定したり、出土品を収集したりするなど、多くの成果を上げています。  私も、第1期の調査である賀古駅家(古大内遺跡/ふろうちいせき)の調査を2年間、担当しました。その間、山陽道から駅家の東門への進入路の発見、唐居敷(からいじき)の発見など、多くの成果がありました。  今後の研究の進展にご期待ください! (学芸課 中村 弘)

ほったんに応援をおねがいします

全国の美術館・博物館を紹介するwebサイト、 インターネットミュージアム主催の 「ミュージアム キャラクター アワード」。 個性豊かなキャラクターたちが勢ぞろいの人気投票に、 当館のマスコットキャラクター「ほったん」が今年も出場しています。 みなさんのおかげで、 2018年度は40位、昨年度は25位と、 少しずつ順位があがってきているほったん。 今年こそは上位入賞をと本人(?)は期待していますが、 どうなるでしょうか? みなさんの応援をお待ちしています。 投票期間は、9月11日(金)の午後3時までです。 「ほったん」に、あたたかい一票をおねがいします。 投票は【 こちら 】のほったん応援ページ もしくは下のQRコードから。↓ ミュージアムキャラクターアワード2020の詳細は、 こちらのページでご確認ください。↓ 主催者ホームページ [ https://www.museum.or.jp/museum-chara/2020 ]

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