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9月 15, 2019の投稿を表示しています

学芸員によるミニ講座 聞いてみませんか?

少しづつ秋の空気が感じられるようになってきました。 ようやく涼しさとともに、外へ出かけやすい気候です。 当博物館では、特別展や企画展のない期間にも、テーマ展示のほか、 まが玉や組ひもが作れる「毎日できる古代体験」や講演会など、 皆さまに楽しんでいただくための様々な催しをご用意しております。 この期間に行う催しの一つが、 「学芸員によるミニ講座」 。 常設の「テーマ展示室」のなかで特に注目していただきたいコーナーや、 学芸員オススメの逸品を、詳しく解説する催しなんです。 特別展や企画展のギャラリートークとちがって、 テーマ展示室には学芸員が調査で直接発掘したものが 展示されている場合もありますので、見つかった時の秘話が聞けます。 発掘現場との距離が近い、当博物館ならではの強みです。 幸運にも(!)少人数になった場合は、学芸員を独り占め? より詳しい話が聞けるチャンスです。 テーマ展示室の見どころや、兵庫県内の遺跡の様子など、 この機会に、もし気になることがありましたら、 お気軽にご質問ください。できる限りお答えしますよ! *   *   * 「学芸員によるミニ講座」は、次の日付・テーマで行います。 ◆9月22日(日)「 大型古墳の中をのぞく」        ◆9月29日(日)「近代につくられた「タイル」の考古学」 どちらも13時30分から30分間、観覧券があれば無料でお聞きいただけます。 ご参加お待ちしております。

兵庫考古学研究最前線2019 「酒づくり今むかし-赤米酒を造ってみて-」

  稲穂も実り、兵庫県では秋らしい空の澄みきった日がつづいています。 9月14日(土)には、連続講演会・兵庫考古学研究最前線の第2回目 「酒づくり今むかし-赤米酒を造ってみて-」を開催しました。   講師は、当博物館の髙瀨一嘉 事業部長。 考古博での田んぼづくりや、収穫した米から酒を造る取り組みに 中心で関わってきました。この日は米とお酒にまつわる講義でした。   酒という字は、さんずいへんに「酉」と書き、酉(とり)が十二支の10番目にあたること、 また元々は酉が酒壺を表す象形文字から来ていることから、 「10月はお酒の月」だと言われています。 それには少し早いですが、収穫の時期に合わせた題材とあって、 今回も大勢の方がご参加くださいました。ありがとうございます。   はじめに「酒」についての定義や、酒造りの仕組みについて紹介がありました。 清酒(日本酒)の話を中心に、酒の原料や造りかたから様々なお酒の種類があることを説明。 世界の伝統的な酒と酒造りに関する歴史にもふれました。   お酒を造るうえで最も重要なのが原料を発酵させることだそうです。 それに関連して、博物館で赤米酒を造った時のエピソードをご紹介。 明石の蔵元へ赤米酒造りの相談にいった際、 建物に入る前に「納豆を食べてないか?」と確認を受けたそうです。 健康に良い納豆ですが、納豆菌が麹に悪い影響をおよぼすため、 酒造りの場では禁止されている、とのことでした。 次に、考古学的な視点から「人類がいつ頃からアルコールを摂取していたのか」の話題にうつりました。  酒の起源は、サルが果実や木の実を蓄えておいたものが自然発酵して酒になり、 それを漁師が発見して飲んだとされる「猿酒」の伝説が有名ですが、  水で薄まったハチミツが発酵した酒や、ブドウが酒になったワインの祖先が 紀元前4,000年には飲まれていたとのこと。  縄文時代の遺跡からはブドウやニワトコなど多数の果実の種が見つかっており、 県内の佃遺跡(淡路市)や、青森県の三内丸山遺跡からも 出土があり、縄文時代に酒が飲まれていた可能性があるとのことでした。 土器にもその様子が現れています。写真中央の注口土器(茨城県・椎塚貝塚出土)は、 今春の特別展「縄

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