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11月 3, 2019の投稿を表示しています

秋晴れの大中遺跡まつり レポート(1)

11月2日、清々しい秋晴れのもと、大中遺跡まつりが盛大に開催されました。 開会式前の古代の舞、厳かな雰囲気で始まりました。 開会式で行われる最大の見せ場、来賓の方々による「火起こしの儀」。 大勢の人が参加して、無事に火が起こりました。 展望塔から見た会場の様子です。メイン会場は森の奥で、 手前の広場に並ぶ紅白のテントは、当館と関係機関のブース。 今回も多くの方々にご来場いただきました。 “はばタン”  発見! 今年も応援に駆け付けてくれました。 さすがの人気で、周囲には子どもたちがいっぱい! *    *    * 「古代体験フェスティバル」と題し、 工夫をこらした さまざまな 古代体験メニューをご用意しました。 「おり紙ではにわ」 色紙で、水鳥形・朝顔形・盾形の埴輪を作ります。 埴輪の特別展にちなんだメニュー。「おひとついかがですか~。」 「ペーパークラフトで古代の船をつくろう」 テーマ展示室にある古代船 “ひぼこ” の模型を作ります。 うまくできたかな? 「トントン相撲」 当館の装飾付須恵器の力士をモデルにした 紙の人形で、遊んでもらいました。 「スタンプ『ポン!』して鏡づくり」 当館の加西分館 “古代鏡展示館” のブースです。 カラフルな海獣葡萄鏡ができました。 当館ボランティアの方々も、 さまざまな古代体験メニューを用意してくれました。 この写真は、創作紙芝居のブース。笑い声が響きます。 *    *    * 続いて館内の様子です。 スタートから30分で、大勢の人がお越しになりました。 「接合にチャレンジ」 本物の土器にも直接触れました。緊張しますね。 どうやってつなぎ合わせるのでしょうか。 「拓本しおりづくり」 昔のお金をつかって拓本づくり体験に挑戦する子どもたち。 熱心にやり方を聞いていました。 「CTC写真館」 発掘現場で記念写真が撮れるコーナー。 古代の服装や発掘調査を行うときの作業服など

秋の日の現地説明会レポート(2)~才村遺跡の現地説明会

前回(前田遺跡)に引き続き、発掘調査の成果をご紹介。 10月20日に姫路市の才村(さいむら)遺跡で開催された、 現地説明会の様子について、ご紹介します。 *  *  * 才村遺跡はJR山陽本線、はりま勝原駅の東側にあります。 今年の8月下旬から発掘調査が行われ、弥生時代の後期から平安~鎌倉時代に 営まれた集落であることが明らかになりました。 見学の方と説明者の間を走るのは、平安時代の溝の跡。 当時は集落と畑の境界にもなっていたようです。 直線に伸びる様子から、土地区画(条里型地割)に合わせて 造られたと考えられます。 このほか、木で枠を組んだ井戸の跡も見つかり、須恵器 などが出土しました。 集落には掘立柱建物のほか、石を敷いた火葬跡も見つかりました。 発掘調査を担当した(公財)兵庫県まちづくり技術センターの調査員は、 この時代の墓を研究している専門家。説明にも力が入ります。 出土した遺物についてもご紹介。平安時代の遺物では。海外から輸入された 磁器がみつかっているほか、字を書く墨をすった硯も出土しています。 井戸の底からは曲物が見つかりました。 「永」と思われる字が刻まれていますが、注意深く見ると さらに上から墨で字を強調していました。 すぐ南にある郷着遺跡では、同じ方法で「万吉」と刻んだ曲物を、 井戸の枠として使っていました。 いずれも縁起の良い文字なので、井戸が枯れることのないように、 当時の人が思いを込めたのでしょうか。 才村遺跡のうち今回は、今からおよそ800年前に暮らした人々の様子について 説明しました。説明会には地元の方々も大勢参加され、調査で判明した 同じ地で暮す「先輩たち」に思いをはせておられました。 *   *   * 今年も兵庫県内では多くの発掘調査がおこなわれます。成果は新聞などで 皆さんにお伝えしますが、調査で見つかった遺構や遺物について、現地で ご説明する機会もあります。 お近くで実施される場合は、ぜひお出かけください。

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