2月のメインホール展示は、開催中の冬季企画展「ひょうごの遺跡2022」に関連した資料を展示しました。 企画展で展示している丹波篠山市の内場山(ないばやま)墳墓群の弥生時代終末期の墳丘墓に供献された土器は、地元で作られていますが、その多くは日本海側地域と共通した形をしています。 メインホール展示、後列左から 台付鉢(西木之部遺跡・丹波篠山市)、器台(西木之部遺跡) 器台(犬岡遺跡・丹波市)、器台(市辺遺跡・丹波市) 前列左から 台付鉢(西木之部遺跡)、碗(沢野遺跡・丹波市) 器台(西木之部遺跡) これらの器台や鉢は、全体の形や細部の仕上げに丹後や山陰など日本海側各地域の影響が入り混じっているように見受けられます。 丹波地域には標高95mという日本一低い中央分水界である「水分(みわかれ)」があり、瀬戸内海と日本海をつなぐだけでなく、遠阪峠を越えて但馬地域にも通じています。そうした各地の物資や文化が行き交うという丹波地域の特性が、土器にも現れているようです。 さて、この碗(沢野遺跡・丹波市)ですが、弥生時代の人たちは何を入れてたのでしょうか。現代ならコーヒーやパイ包みスープなどが似合いそうな気がするのですが‥‥。 間近でご覧いただいて、ぜひ想像してみてください。 2月のメインホール展示は、2月27日までです。お見逃しないように。
弥生の村、史跡大中遺跡に隣接したフィールドミュージアムです。