当館では、注目の発掘調査や最新の研究成果など、兵庫県内の考古学情報をいち早くお伝えする連続講演会「兵庫考古学研究最前線」を毎年開催しています。 今年度の1回目は、「神戸海軍操練所の所在を考える ー発掘調査と画像資料の検討からー」と題して、(公財)兵庫県まちづくり技術センター埋蔵文化財調査部の垣内拓郎主査を講師に開催しました。 神戸海軍操練所跡の位置(赤色の部分) 神戸海軍操練所は、1864年に江戸幕府が勝海舟を軍艦奉行として神戸村に設置した海軍士官の養成や軍需工場の役割をもつ機関で、現在の神戸市中央区にあったとされていますが、大規模な開発などにより具体的な施設の所在地は判別困難となっています。 講演では、2017年に行った発掘調査で見つかった、時期不明の階段状の石組みが海軍操練所にともなうものなのか? そして、石組み検出をきっかけに操練所とその施設の具体的な位置について検討した成果についてお話しがありました。 現在の地図と古い地図を照合し、道のラインや幅など条件が重なる所を探すなど、土地の履歴や地形変化の様子を追うことで、「この場所しかないだろう」という推定地を導きだしていきます。 今後の調査によって、新たな遺構や遺物が見つかり、位置や施設の詳細がさらに明らかになることが期待されます。 当日はまだ暑く、感染症対策にも気をつかうなか、ご来場くださった皆さん、ありがとうございました。 なお、今後の「兵庫考古学研究最前線2020」の予定は以下のファイルをご覧ください。 → チラシPDF (サイズ0.2M) ※定員が72名に変更になりました(9月18日更新)。 講演会参加のご予約は、当館ホームページで受け付けております。 【こちら】 の予約ボタンからお申込みをお願いします。 (応募多数の場合は抽選となります)
弥生の村、史跡大中遺跡に隣接したフィールドミュージアムです。