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播磨・長越遺跡 企画展 ひょうごの遺跡Vol.5から

今回紹介するのは姫路市飯田の播磨・長越遺跡です。

兵庫県の南西部に広がる播磨平野は旧播磨国の主要部分であり、加古川、市川、夢前川、揖保川などの河川が、播磨灘に流れ込んでいます。

姫路市の市街地から南部の飾磨にかけては、船場川が流れています。

長越遺跡遠景 南西上空から
船場川はかつて市川の本流であったと言われていますが、1601年頃、池田輝政が姫路城を大規模に拡張するとともに、市川の流れを大きくして東の方に迂回させ本流化する改修を行いました。

その際、併せて船場川を城の防御として生かす改修も行いました。

その後水運にも利用されてきましたが、たびたび大雨や台風による水害にみまわれてきました。

今回の発掘調査は、船場川流域治水対策事業に伴って行われたものです。

兵庫県による船場川の解説はここです。

全景 南から
長越遺跡は昭和31年の下水道埋設工事の際に土器が収集されて確認されていましたが、昭和49年から2カ年にわたる姫路バイパス建設に伴う調査で知られることとなった、兵庫県を代表する弥生時代から古墳時代初頭の集落跡です。

弥生時代から古墳時代初頭と言えば、まさに卑弥呼がいた時代となります。

出土土器
昭和9年豊中市立庄内小学校緒立て替えの際に、弥生時代と次の古墳時代の特徴をもつ土器が見つかり、研究の結果、弥生時代と古墳時代の中間の時代の土器とされ、発見場所にちなんで庄内式土器と呼ばれました。

代表的なものは煮炊き用の甕であり、以下のような特徴を持っています。

 ○土器の表面をタタキ板と呼ばれる刻み目のついた板で叩きながら細かい刻み目をつけて表面を仕上げる。

 ○内側を削って薄く仕上げる。

 ○底が弥生時代の平底から古墳時代の丸底の中間で、尖りぎみである。

甕を台のようなものにのせて下から火を炊いたと考えられています。

こうすることによって煮炊きに要する時間が短くなります。

主な出土地域は、大和・河内を中心とする地方で播磨地方ではわずかしか出土していません。

それも船場川流域と姫路市の隣の太子町に集中していますが、長越遺跡はその中で最初に多量の庄内式甕が出土した遺跡です。

企画展 展示品

この他、讃岐や出雲、但馬・丹波、河内など他地域の特徴をもつ土器も出土しています。

まさに卑弥呼が生きた時代の人と物のうねりを感じさせてくれる遺跡と言えるでしょう。

讃岐から
山陰から


 今回調査にあたったのは、学生時代に、姫路バイパス建設工事に伴う発掘業務に携わっていた調査員です。
当時は先輩諸氏の指導のもとにやっていたのが、今度は調査員として再び播磨の庄内甕の宝庫を発掘調査することになり、感慨深いものがあったようです。


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