注目の発掘調査や最新の研究成果など、
兵庫県内の考古学情報をいち早くお伝えする連続講演会「兵庫考古学研究最前線」。
今年度の第2回目は「縄文時代早期の兵庫」と題して、
(公財)兵庫県まちづくり技術センター埋蔵文化財調査部の青山 航主任が講演を行いました。
講演のはじめは、縄文時代早期とはどんな時代か、という説明です。
縄文時代は約1万年続いた非常に長い時代で6期に区分されますが、早期は2番目に古く、気候的にも変動が激しい時期から安定へと向かう中間段階であり、狩猟・漁労・採集の3つの生業が成立した時期だと見られています。
兵庫県の縄文時代早期遺跡の特徴は、
①早期後葉の遺跡は少ない(関西の他県と同様の傾向)、
②現在のところ貝塚の出土例がなく、比較的標高の高い地域に遺跡が多いこと、
③遺跡数は関西の中では多い方であること
(早期前葉・中葉の遺跡が87遺跡確認されている。ただし土器の出土量が後期や晩期と比べると少ないことから、比較的少ない人口であったと考えられる)、などです。
今後の発掘調査により、県内ではまだ見つかっていない早期の貝塚など、新たな発見があるかもしれません。
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今後の「兵庫考古学研究最前線2020」の予定は以下のファイルをご覧ください。
→チラシPDF(サイズ0.2M)
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