これ! なに!
ー淡路島 珉平焼(みんぺいやき)の”どうぶつ”たちー
色とりどりの”どうぶつ”たち 考古博メインホールの展示が替わりました。
江戸時代後期から続く”珉平焼”阿波藩の御用窯として栄え、明治時代からは地元有力者により淡陶社(だんとうしゃ)として、陶器やタイルが生産されました。
これらは南あわじ市北阿万伊賀野のオニオンロード道路工事に際して発掘されたもので、
近世から近代の窯業を理解するうえで重要な資料です。
珉平焼の陶器やタイルの”どうぶつ”
出土したたくさんの遺物の中に動物をかたどったものがあります。
お皿の内側の「龍」文様、「かえる」や「とり」など何に使われたのでしょうか。
メインホール展示
見て!この写真。谷を埋め尽くした陶器やタイルの失敗品
「龍」
「龍」の文様が押し当てられた「三彩方形皿」と後方は方形皿の「土型」
細かな形や文様を簡単に付ける為に「土型」で成型したのです。四本爪の足が見えるかな.。
かえる かめ うさぎ
「かえる」と「かめ」は穴だらけ! これは生け花に使われる「花留」(はなどめ)。
針だらけの剣山(けんざん)を使うのでなく、浅い水盤にそっと草花を留めるために・・・
こちらをにらんでいるタイルの「うさぎ」。壁飾りとしてつくられたのかな?
千鳥 いぬ とり
右:淡陶社のシンボル「千鳥」。壁飾り用のタイルとしてつくられたのでしょう。
上左:かわいい眼の「いぬ」の水滴。硯に使う水を溜めるために作られたのでしょう。
下左:「とり」かわいい「すずめ」の置物です。
これらの”どうぶつ”たちは生産途中で失敗した”かわいそうなどうぶつたち”。
完成品は国内では未確認です。
特に原色に塗られた「花留」は海外向けに生産されたものでしょう。
今も大切に使われているのでしょうか。
愛おしい珉平焼の”どうぶつ”たちを 是非ご覧ください。