(ほったん)
前回は博物館の入口にたくさん並んでいる土器について教えてもらったよ。
さぁ 次はどこに行こうかな。
でも、ちょっと待った!改めて土器のコーナーを振り返って見てみると、また
また疑問が浮かんできたよ。
「考古博物館」っていう名前だから、大昔のものばかりが展示されていると思
ってたら、鎌倉や室町時代のものもあるんだね。縄文や弥生時代のものを展示
していると思っていたけれど違うのかな?
(学芸員)
モノから昔を調べる学問に「考古学」というものがあるけれど、これは土の中
に埋まっているものを掘り起こして、昔の人々の暮らしや土地の様子を調べる
学問なんだ。
同じように昔のことを知るには、人々の書き残した本などの資料によって調べ
る方法もあるけれども、大昔は文字自体もないし、同じ事柄でも書く人によっ
て内容が異なる場合もあるので、モノによって科学的に研究するということは
とっても大事なことなんだ。
そういったことから考古博物館には新しい、古いには関係なく、土地を掘って
出てきた土器や木製・鉄製のいろいろなものを展示しているよ。
そうなんだ。
こうしてみると時代によって形やデザインもいろいろあるので、昔の生活の
こうしてみると時代によって形やデザインもいろいろあるので、昔の生活の
様子がこれらの土器を調べればわかるのかな。
そうだよ。例えば一番右端の下の土器を見てごらん。
どれどれ。大きいね。
これは江戸時代のもので、伊丹市の伊丹郷町・有岡城という遺跡から出てきた
ものだね。底に白い何かの跡が残っているので、保存容器にでもしていたのか
な。説明板には「肥だめ」って書いてあるけど何だろう?
実はこれは江戸時代にウンチやおしっこ(肥・こえ)をためるために使って
いたんだ。
たまった肥はしばらくすると大切な肥料となり米や野菜などを育てるために
大事に使われたんだよ。
えーっ、そうなの!
もっと早く教えてよ! さっき底の方まで長い鼻でさぐってしまったよ~。