ただいま開催中の大中遺跡発見60周年記念春季特別展「弥生集落転生-大中遺跡とその時代-」、もうご覧いただきましたでしょうか。
今回の特別展は、大中遺跡発見60周年ということで、当館だけではなく、東播磨の3館で同時に大中遺跡に関する展示を行っており、メインホールと特別展会場に、ポスターを貼ってご紹介しています。当館と併せてご覧いただきたく、少し詳しくご案内します。
3館開催の案内ポスター
企画展「大中遺跡のはじまり-氷河期を生きた旧石器人-」(7月3日まで)
常設展示では、新聞の父と呼ばれるジョセフ・ヒコ(浜田彦蔵)や新井用水を開削した今里傳兵衛などの郷土ゆかりの偉人や別府鉄道の資料が展示されています。
大中遺跡(播磨町)や山之上遺跡(加古川市)で出土した旧石器時代から縄文時代にかけてつくられた石器が中心の展示です。
瀬戸内沖の海底から引き揚げられたナウマンゾウの牙の化石や、サヌカイトでつくられたナイフ形石器、矢じり、有舌尖頭器など1~3万年前頃の小さな石器が数多く展示されています。
兵庫県立図書館(明石市 明石公園内)
「大中遺跡発見60周年-ひょうごの弥生時代-」(7月20日まで)
兵庫県立考古博物館
大中遺跡発見60周年記念特別展「弥生集落転生-大中遺跡とその時代-」(7月3日まで)
当館の特別展も残すところ半月となりました。大中遺跡のことがよくわかる展示です。まだお越しでない方はお急ぎください。
中央の赤い台は今回の展覧会の目玉の一つ、舶載内行花文鏡の破片(破鏡)です。(播磨町郷土資料館蔵 後漢〔25~220年〕の時代に中国でつくられた内行花文鏡の破片)
大中遺跡が発見された60年前は、鏡は古墳から副葬品として出土するものとされていたので、弥生時代の竪穴住居から鏡が見つかったということは、当時の日本の考古学界に大きな衝撃を与える発見だったそうです。