5月30日(土)に特別展「地震・噴火・洪水-災害復興の3万年史-」の関連
イベントとして、公開シンポジウム「災害考古学の可能性を探る」を開催しました。
長時間にわたるもりだくさんな内容でしたが、約90名の方に最後まで
熱心にお聞きいただきました。
当館の甲斐学習支援課長は「発掘された地震痕跡」というタイトルで、
遺跡で見つかった噴砂や断層などの地震痕跡について報告しました。
当館甲斐学習支援課長 |
当館学芸課の多賀主査は「ハザードマップと遺跡地図」というタイトルで
地震・洪水・津波などの災害と遺跡分布の関係について報告しました。
当館多賀主査 |
兵庫県立大学防災教育研究センターの森永速男教授からは、
「災害考古学の可能性を探る-積極的な災害及び環境の復元と人類と自然
のつきあい方の発信-」というタイトルで、自然科学の方法で遺跡から
災害についてどのような情報を得ることができるのか報告していただきました。
兵庫県立大学森永教授 |
立命館大学環太平洋文明研究センター・歴史都市防災研究所の
高橋学教授には「人はどこで死ぬか-災害発生のメカニズムから-」
というタイトルで、災害がどのように発生するのか、近い将来どのような
災害がおこるのか、わかりやすくご講演いただきました。
立命館大学高橋教授 |
最後に兵庫県教育委員会文化財課の山下史朗副課長をコーディネーターに、
発表者4名によるパネルディスカッションをおこないました。
森永先生・高橋先生からは発掘現場が災害に関する情報の宝庫であること、
自然科学と考古学の連携を深める必要があることなど、重要な提言がありました。
パネルディスカッション |