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14.8mの津波が襲った女川町・・高台移転用地で縄文遺跡発掘

800以上の死者・行方不明者があった宮城県女川町(おながわちょう)
町民の8.67%にも及びます

町は津波被害を避けるべく、高台での住宅地造成を急いでいますが
内山遺跡(縄文時代)
が存在するため本発掘調査を進めて、終盤です
兵庫県から震災復興支援職員として派遣されている垣内拓郎

内山遺跡(縄文時代)の発掘調査は女川町教委が主体となりあたっていますが
宮城県、松本市、香川県、兵庫県からの支援職員が担当しています!


内山遺跡の遺構について語り合う

女川港を望む高台
14.8mに及んだ今回の津波はここまでは襲ってこない!


谷部では崖面の枡目に組まれたコンクリートの上付近まで
津波が押し寄せた!

貯蔵穴
上部は失われて浅くなっているが
中心の穴と十時方向にのびた小さな溝
どのような意図で掘られたのか

こちらは全体が残る貯蔵穴1.5m程度の深さがあります!


こちらは炉跡(縄文時代)


石野館長に遺物を説明する垣内拓郎


大津波で流され、4~5階建ての横たわる「ビル」

7月末までには発掘終了予定


今年中には分譲され、家屋がたっているのでしょうね。



【お知らせ】
官兵衛ふたたび参上!
阪神・淡路大震災20年展
企画展 兵庫五国の考古学
ー官兵衛を巡る五国の城ー
平成26年7月12日(土)~9月7日(日)
官兵衛が活躍した戦国時代末期、兵庫県は織田と毛利が覇権を争う激戦地となりました。
三木城や有岡城では大規模な包囲網が築かれ
壮絶な籠城戦(ろうじょうせん)が行われました。
今回の展示では、籠城戦の中で誕生した新たな城郭やこれを取り囲んだ
織田軍の砦(とりで)群(付城・陣城)を展示。
詳細はHPを参照ください
講演会 兵庫五国の考古学
7月26日(土)13:30~15:00
播磨国の城と官兵衛の足跡2
講師 金松 誠(三木市教育委員会)
当日受付 定員120名 無料(講堂にて)

講演会やイベントも多数!
詳細はHPを参照ください

開館中のイベント
(土)14:00~15:00 ときどきドキドキ体験!石棺に入ろう
(日)14:00~15:00 ときどきドキドキ体験!古代船に乗ろう

その他イベントなど詳しくは考古博ホームページをご覧ください


こうこはくはクールスポット期間中
7月1日(火)~9月30日(火)まで
観覧料金は通常料金の半額です
詳しくは下記を参考に

是非ご観覧ください!





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