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考古学情報プラザとネットワーク広場の紹介

 考古博物館には、常設展示室や特別展示室以外にも楽しんでいただけるコーナーがあります。まだご来館されていない方にご紹介します。  ここは考古学情報プラザです。考古学関係の図書を中心に配架し、閲覧していただくことができます。  館長や、当館学芸員が執筆した本や図録のほか、他の博物館、美術館の展覧会のチラシを置いています。  定期的に発行している「博物館NEWS」「ひょうごの遺跡」、播磨町や近隣の市町で発行している情報誌などもご覧いただけます。残部があればお持ち帰りいただくこともできます。  情報プラザの図書類は難しそうな本が多いですが、気軽に読めるマンガや写真集などもあります。 続いて、地下1階のネットワーク広場です。     フロアには兵庫県を中心に、32,300分の1というスケールで直径5m60㎝もある大きな衛星写真が貼られています。ちなみに赤い矢印の指す位置が当館です。  巨大な前方後円墳や、断層など、じっくり見ると地上からは見えなかった新たな発見があるかもしれませんね。  ネットワーク広場の奥には収納展示コーナーがあります。引き出しを開けると小さな石器やきれいなタイルなどがいっぱい詰まっています。  これは、ネットワーク広場の天井の灯りとり窓です。晴れた日にはここからの陽光で広場が明るく照らされます。   …では雨の日は?  大丈夫です。雨天や夜間用に点灯できるようになっています。意外と皆さんご存じないようです。  今回ご紹介しました考古学情報プラザとネットワーク広場は、無料でお楽しみいただけます。博物館は現在臨時休館中ですが、再開されましたらこんなところもゆっくりご覧ください。

週末の古代体験-臨時休館前日の博物館-

 新型コロナウイルス感染症対策で、兵庫県は緊急事態宣言が発令され、4月25日から当博物館も臨時休館になりました。  ここでは休館前日の週末(土曜日)の様子をお伝えします。  午後から、特別展の展示解説が講堂で行われました。いつもは展覧会場の特別展示室で実際の資料を見ながら解説しますが、今回は講堂で、弥生時代についての基本を学んでいただくこととしました。  講演会のような雰囲気に参加者の皆さんは、若干緊張気味のご様子でした。  解説は、展覧会担当の松岡学芸員が行いました。昨年新型コロナウイルスで開催できず、1年延期になったことから話がスタートしました。  今回の展覧会、「弥生時代って知ってる?」では、皆さんが小学生のころ教科書で見た弥生時代の資料を多く見ていただきたいという思いで企画したそうです。  かつての研究では、弥生時代は6~700年程度の期間とされていましたが、近年の科学分析を用いた研究により1,000年以上の長い時代であったと言われるようになりました。  大陸から伝わった頃の様子がわかる遺跡も紹介されました。  ざっと、弥生時代とは何かを学んでいただいて、実際の展示物を見ていただくという、いつもとは違った特別展解説でした。  次に、不定期で開催する週末の古代体験が行われました。博物館に来て、週末の古代体験に出会えたら、ラッキー! と、密かに評判になっています。  この日は紙コップに塗り絵を貼って作る「紙コップ銅鐸」です。 完成見本です。こんな感じになります。ちゃんと音も出るようになっています。  「銅鐸って知ってる?」 せっかくなので銅鐸の勉強もしました。  紙コップに貼る塗り絵の下絵です。いろいろあります。 思い思いに色を塗ったり、絵を描いたり…。時間を忘れるひと時ですね。  完成! 世界に一つだけのオリジナル銅鐸。楽しんでいただけましたか。  少しの時間で楽しめる「週末の古代体験」、次回をお楽しみに。 *  *  *  *  *  博物館は、5月11日まで臨時休館になります。再開しましたら、ぜひ足を運んでください。  HPで常に最新情報をお知らせいたしますが、電話(079-437-5589)でお問い合わせいただいても結構です。 気軽にご連絡ください。

春季特別展開幕 -開会式の報告-

   令和3年度春季特別展「弥生時代って知ってる? -2,000年前のひょうご-」の開会式を4月16日に挙行しました。  今回もコロナウイルス感染症対策で座席の間隔を広げ、30席で会場を設定しました。  始めに和田館長の挨拶です。展覧会のタイトルが、知ってる? というかわいいネーミングになったいきさつや、「漢委奴国王」の金印がレプリカではありますが、一番上等で貴重なレプリカであるという裏話などで会場が笑いに包まれました。  続いて主催者を代表して西上 三鶴 兵庫県教育長がご挨拶いたしました。 「1年半前に来たときは竪穴住居の老朽化が気になっていました。かなりその整備が進んだので、大中遺跡公園も含めて楽しんでもらいたい。また、県立相生産業高校の生徒さんに作っていただいた復元銅鐸もぜひ鳴らしてください。」というお話しでした。  ご臨席いただいたご来賓を代表して、清水ひろ子 播磨町長からご挨拶をいただきました。来年が大中遺跡が発見されて60年、播磨町が町制施行60周年を迎えるということを紹介してくださいました。  また、ご来賓として公益財団法人兵庫県まちづくり技術センターの吉村文明 理事長にご臨席いただきました。ありがとうございます。  山本敏信 兵庫県議会議員、都倉達殊 高砂市長からお祝いのメッセージをいただきました。  本展覧会の担当学芸員、松岡(右)、藤原(左)です。  左から、和田館長、西上教育長、清水播磨町長、吉村兵庫県まちづくり技術センター理事長によるテープカットで開幕です。  開会式後の内覧会です。担当学芸員が展示資料について詳しく解説しました。  密にならないよう2班に分けて行いました。  特別展の展示解説は、4月24日(土)、5月8日(土)、7月3日(土) に開催されます。 当日受付で、13:30~14:00に行いますので、ぜひお越しください。

春季特別展、開幕直前の準備作業

春季特別展「弥生時代って知ってる?-2,000年前のひょうご-」の開幕がこの週末に迫ってきました。 今回もその準備作業についてレポートします。 いつもと違った部分もご紹介します。  今回の展示の主役、佐賀県吉野ケ里遺跡出土で国指定重要文化財の「把頭飾付有柄細形銅剣 (はとうしょくつきゆうへいほそがたどうけん) 」を佐賀県立博物館から借用します。当館学芸員と運搬業者で佐賀県まで向かいました。  これは現地での梱包作業です。専門業者が慎重に作業しています。  この「把頭飾付有柄細形銅剣」は、現地でもなかなか見ることができないとのことですので、この機会にぜひご覧ください。 展示資料に関するキャプションボードの作成です。パネルに貼ってサイズを整えているところです。  大小何種類か作成して、展示室で最適なサイズを選ぶので作成枚数はかなり多いです。 大きなサイズの解説パネルは、この大型プリンターで印刷してパネルに貼りつけます。 畳1枚ほどの大きさのパネルを貼るのは大変です。パネルの接着面に印刷した解説シートを、しわになったり空気のふくらみが残らないよう外に空気を逃がしながら貼り付けます。 作成済のパネルが展示室にどんどん運ばれていきます。 特別展会場のセッティングにかかります。展示台にガラスケースの影が出ないようライトの位置を微調整します。 借用した遺物がどんどん運び込まれます。 これは川西市で出土された高さ1mほどの大きな銅鐸です。レプリカですが迫力あります。 冒頭で紹介した吉野ケ里遺跡出土の資料です。では開けてみましょう。  こういう貴重な遺物はこんな風にして運ばれてくるんですね。  ここにはもう一つの主役、教科書でおなじみの福岡県志賀島で出土された「漢委奴国王」の金印(原品は国宝、福岡市博物館蔵)のレプリカです。レプリカですが本物と同様に金で造られた、小さいけどズッシリ重いものです。 いよいよ列品作業にかかります。 資料のレイアウトは非常に重要ですので、見やすくなるように、慎重に位置や向きを決めます。 担当学芸員が主役の展示ブースを念入りに確認しています。このケースは今回の特別展で一番の見どころです。  作業がある程度すんだところで、館長と学芸課長が会場全体の確認をします。 *  *  *  *  *  春季特別展「弥生時代って知ってる? -2,000年前のひょうご-」は...

八重桜が見ごろです

令和3年度がスタートし、はや10日が経ちました。 今年度もこのブログなどのSNSで博物館の様子をお届けしていきます! よろしくお願いいたします。 博物館の周りを歩いていると、早くもお隣りの播磨町郷土資料館前の八重桜が見事に咲いていました。例年は20日過ぎに満開になったので、危うく見逃してしまうところでした。 そういえば、今年の桜はかなり早かったですものね。 澄んだ青空に白やピンクの花が映えて、見事です。 大勢のかたが写真撮影を楽しんでおられました。 昨日(4月10日)の朝は肌寒かった大中遺跡公園でしたが、午後はポカポカで、お散歩がてらの家族連れでにぎわっていました。心地よい風も吹いて、気分爽快です。 竪穴住居の周りには、たんぽぽがたくさん咲いています。黄色い色がとても可憐です。 展望塔西側の斜面は草が刈られ、とても歩きやすくなっています。早春の牧場(まきば)を散策しているような気分になれます。 晴れた日は大中遺跡公園でそよ風に吹かれてみてはいかがでしょうか。お待ちしています。 *  *  *  *  * 博物館内では、4月17日からの春季特別展に向けて準備の真っ最中です。恒例の列品作業の様子は次回お届けします。

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