当館ボランティア「ひょうご考古楽倶楽部」の同好会(織姫)では①染色 ②糸づくり ③機織り の3点を中心に活動しています。
7月2日、この織姫さんの一大行事になります「七夕イベント機織り(はたおり)体験」が開催されました。
七夕の織姫にちなんで、綿から糸をつむいで布におりあげる作業を江戸時代の方法で体験いただきました。
最初に「綿の種くり」をします。
これは綿くり器(種取り器)という器械を使って、綿花(綿の実)から綿と種を取り分ける作業をします。
綿花の中にポツポツと黒く見えているのが種です。
綿花の中から種をとりだすための道具です。 綿を挟んで、わきのハンドルをグルグル回すと、柔らかい綿が前から出てきて、堅い種だけが後ろに残る仕組みになっています。
次に、紡錘車(ぼうすいしゃ)という道具を使った「糸つむぎ」を体験します。
片方の手で紡錘車を持ち、ぐるぐるとまわして綿をねじりながら細い糸につむいでいきます。
こうして糸ができたら、いよいよ機織りに挑戦です。織機(しょっき)という機械に糸をセットして布をおります。
たて糸の間に横糸をとおし、交互に組み合わさることで1枚の布をつくっていきます。
120本の縦糸に横糸を通していきますが 手だけではなく、両足も使っての難作業です。
日本人の衣類としては、麻や生糸(絹)が使用されていましたが、江戸時代から綿も使用されるようになり、繊維が扁平で自然に撚り(より)ができるといった特徴から、糸や生地に仕立てるまでの手間が少ないこと、また、その保温性、吸水性から広く普及することになりました。
ここ播磨も昔は綿の産地として有名で、今も播州織や加古川の靴下といった地場産業として残っています。
当館では、毎年、この七夕の時期には「機織り体験」を行っています。
受付の机にかわいい置物が置いてありました。
これは7月29日(土)に開催される古代体験講座「クラフトテープでつくるはにわくんと敷物」で作る、はにわくんたちです。