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ほったんのなぜなぜ?教えてコーナー ⑤ 縄文時代の漁(りょう)

 

(ほったん)

陸上の狩りの次はさかなの漁(りょう)の様子だね。

縄文人はこんな船をつくる技術ももっていたんだ?




(学芸員)

この船はスギやクスノキなどの大きな木をくりぬいた丸木舟だよ。

ちょうど今、公園内で実際に大木から丸木舟をつくるというプロジェクトをやっているんだ。

ほったんも参加してみるかい?





ムリムリ。

こんな大きな木を、石の道具だけで舟にするなんて気が遠くなりそうだよ。

 



それに船づくりも大変そうだけど、網(あみ)も当然手づくりなんだよね?

どんな材料を使ってつくったのかな。


どれどれもう少し詳しく見てみよう。

うわー。ボクが捕まってしまった。

たすけて~




やれやれ世話が焼けるなあ。


網は植物の繊維をひもにして、それを編んで作っていたんだ。そして網に石のおもりをつけて海に沈めて、魚を取っていたんだけれど、この石のおもりは淡路島にある佃遺跡でもたくさん見つかっているよ。


それから、釣り針や直接魚を突いて捕まえるモリも自分たちでつくって漁で使っていたんだよ。



その道具も石や木でできていたの?



釣り針やモリは動物の角(つの)や骨を加工してつくっていたんだ。

これは、縄文時代の釣り針を真似て鹿(シカ)の角を利用してつくったものだよ。



このような道具を使って、縄文人はタイ、スズキ、ベラ、サメなどいろいろな種類の魚をとって大切な食料としていたんだ。

それから、あさりやはまぐりなどの貝も食べていたので、たくさんの貝がらが見つかっているんだ。そういう場所を貝塚(かいづか)ってよんでいるよ。





住む場所によっていろいろと工夫して狩りや漁をしていたんだね。

ボクも釣り針をつくって海に釣りに行ってみたいな。


挑戦するのはいいことだけど、海に近づくときは十分に気をつけるんだよ。


はーい。

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