夏季企画展「新発見!ひょうご発掘調査速報2023」が7月22日に開幕してから、約1ヶ月が経過しました。
もし、「まだ見ていない」「もう一回あの展示物を見ておきたい」という方は、ぜひお越しください。
〈南構遺跡・南構古墳群(豊岡市)〉
集落跡の調査をしている時に石室が見つかった古墳時代の後期~終末期の珍しい古墳群です。
地元に多く産出する神鍋山の溶岩を使用して石室がつくられました。
古墳は11基あり、小規模な石室が中心で、最も新しいものは横穴式石室で、それ以外は竪穴系横口式石室です。
何度見ても飽きない「玉類」 色も形もさまざまです。
玉 類
加古川の中流にあたる津万遺跡群から、土器を焼く粘土の採掘をした跡が数百基見つかっています。
こちらは古墳時代の前期~中期です。
「木製の鋤(すき)」と現代のシャベルと並べて展示しています。
※因みにですが・・「シャベル」と呼んでいる工事現場などで使う大きな掘削道具は、関西での名称で、関東では「スコップ」と呼んでいるようです。スコップというと子どもが砂場で遊ぶような小さいサイズのものを思い浮かべますが、関東と関西では大・小のサイズが逆になるようです。ややこしいですね。
県内、五国の5つの遺跡から選りすぐりの資料も展示しています。
〔県指定文化財〕
下加茂遺跡(洲本市)出土 「木製横杓子」
普通の遺跡だと、木は腐ってなくなってしまうことが多いですが、水分が多い土中に埋もれていると形状がそのままきれいな形で残されていることがあります。
柄や背面にも意匠が彫り出してあり、全面に朱を塗って赤色に仕上げられています。弥生時代の木工技術の高さがわかります。
閉幕まであと、1週間あまりとなりました。
お待ちしています。